セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 54:ダブルバルーン小腸内視鏡検査が有用であったMeckel憩室の1例 |
演者 | 金山 兼司(九州大学大学院 病態制御内科学) |
共同演者 | 本田 邦臣(九州大学大学院 病態制御内科学), 樋口 奈緒美(九州大学大学院 病態制御内科学), 水谷 孝弘(九州大学大学院 病態制御内科学), 隅田 頼信(九州大学大学院 病態制御内科学), 吉永 繁高(九州大学大学院 病態制御内科学), 板場 壮一(九州大学大学院 病態制御内科学), 秋穂 裕唯(九州大学大学院 病態制御内科学), 吉村 理江(博愛会病院 人間ドックセンターウェルネス), 中村 和彦(九州大学大学院 病態制御内科学), 植木 隆(九州大学大学院 臨床腫瘍外科学), 宮坂 義浩(九州大学大学院 形態機能病理学), 八尾 隆史(九州大学大学院 形態機能病理学), 高柳 涼一(九州大学大学院 病態制御内科学) |
抄録 | ダブルバルーン小腸内視鏡検査が有用であったMeckel憩室の1例九州大学大学院・病態制御内科学1),博愛会病院人間ドックセンターウェルネス2),九州大学大学院・臨床腫瘍外科学3),九州大学大学院・形態機能病理学4)○金山 兼司1),本田 邦臣1),樋口 奈緒美1),水谷 孝弘1),隅田 頼信1),吉永 繁高1),板場 壮一1),秋穂 裕唯1),吉村 理江2),中村 和彦1),植木 隆3),宮坂 義浩4),八尾 隆史4),高柳 涼一1)症例は34歳男性。自覚症状は全く無かったが検診にて鉄欠乏性貧血(Hb 10.0g/dl)、便潜血陽性を指摘された。近医での上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査にて異常無く、経口小腸X線検査にて骨盤部回腸にバリウムの突出像およびヒダ集中像を認めた。精査加療目的にて当科入院し、経肛門的ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)を施行した。回盲弁から約100cmの回腸に、憩室とその基部に潰瘍を認めた。同時に施行したガストログラフィンによる造影検査では、憩室は腸間膜対側に存在し蠕動を認め、真性憩室と考えられた。以上より、Meckel憩室とそれに伴う小腸潰瘍と診断した。貧血の原因と考えられたため、当院外科にて腹腔鏡補助下回腸部分切除術を施行した。回盲弁から約80cmの回腸腸間膜体対側に憩室を認め、その部位を含む回腸を約5cm部分切除した。切除標本では、径3cm大の固有筋層を有する真性憩室であり、内腔は正常小腸粘膜に覆われていた。病理組織学的所見では、憩室は開放性潰瘍を伴う正常小腸粘膜で覆われており異所性組織は認められなかった。術後は経過良好となり、貧血は改善した。Meckel憩室の多くは回盲弁より口側100cm以内に存在し、経肛門的DBEにて到達が容易である。また引き続き行う造影検査にて、腸間膜との位置関係および蠕動の有無の確認が可能であり、Meckel憩室の診断にはDBEが有用と考えられた。 |
索引用語 | ダブルバルーン小腸内視鏡, Meckel憩室 |