セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 131:慢性型ATLに合併したイソスポーラ症の一例 |
演者 | 仲地 紀茂(大浜第一病院 内視鏡センターDELIMITER琉球大学第一内科) |
共同演者 | 與那嶺 吉正(大浜第一病院 内視鏡センターDELIMITER琉球大学第一内科), 田中 健児(大浜第一病院 内視鏡センターDELIMITER琉球大学第一内科), 城間 丈二(大浜第一病院 内視鏡センターDELIMITER琉球大学第一内科), 宮城 聡(琉球大学第一内科), 豊見山 良作(琉球大学第一内科), 岸本 一人(琉球大学第一内科), 内間 庸文(琉球大学第一内科), 前城 達次(琉球大学第一内科), 仲本 学(琉球大学第一内科), 平田 哲生(琉球大学第一内科), 金城 渚(琉球大学第一内科DELIMITER琉球大学光学医療診療部), 外間 昭(琉球大学第一内科), 金城 福則(琉球大学第一内科DELIMITER琉球大学光学医療診療部), 藤田 次郎(琉球大学第一内科) |
抄録 | 【症例】70才、男性【主訴】下痢、体重減少【現病歴】高血圧症で当院通院中。平成16年頃より時々口腔内および食道カンジダ症を繰り返し、アムホテリシンBの内服で治療されていた。平成17年5月31日より一日に6~8行の下痢が出現。1ヶ月で8kgの体重減少も認めたため8月17日から9月9日まで入院。便培養よりカンジダが検出されたためカンジダ腸炎を疑い、フルコナゾールの内服を行い、下痢は改善し退院となった。しかし、退院後も再び下痢が出現したため10月19日に再入院となった。【既往歴】胃leiomyoma手術。前立腺肥大症。【入院時現症】体温36.6℃、胸部、腹部異常なし。表在リンパ節触知せず。【入院時検査所見】(CBC) WBC 4600/mm 3 (Neut 31、Ly 47、Mono 2、Eo 2、異型リンパ球18%)、 (Chemi) ALB 3.3 g/dl、BUN 30 mg/dl、Cre 1.9 mg/dl、K 3.1 mEq/l、Ca 4.4mEq/l、LDH 151 IU/l (Serum) CRP 0.1、抗HTLV-I抗体(+)、sIL-2 R 3232 U/ml【入院後経過】上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査は異常を認めず。小腸造影では小腸壁の浮腫を認めた。入院時の便培養でカンジダが検出されカンジダ腸炎を疑い、フルコナゾール内服を行ったが改善せず。検便でイソスポーラが検出されたため、ST合剤の投与を行い、下痢は改善を認めた。血液検査より慢性型ATL(成人T細胞白血病)と診断したが、これについては経過観察とした。下痢が改善したため退院となった。【考察】イソスポーラ症の発生要因として慢性型ATLに伴う免疫不全が関与していると思われた。免疫不全の患者で慢性の下痢を伴う症例では、イソスポーラ症を念頭に置く必要があると思われた。 |
索引用語 | イソスポーラ症, ATL |