セッション情報 |
ワークショップ1
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タイトル |
W-014:サイトメガロウイルス肝炎合併を契機にHCV-RNAが陰性化したC型慢性肝炎の1例
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演者 |
塩穴 真一(大分県立病院消化器腎臓内科) |
共同演者 |
松崎 寿久(大分県立病院消化器腎臓内科), 三馬 聡(大分県立病院消化器腎臓内科), 重野 賢也(大分県立病院消化器腎臓内科), 柴冨 和貴(大分県立病院消化器腎臓内科), 加藤 有史(大分県立病院消化器腎臓内科) |
抄録 |
HCVと他の肝炎ウイルスの重複感染については、病態を進展させる可能性がある一方、ウイルス干渉作用により、片方のウイルスの増殖が抑制されるという報告がある。今回サイトメガロウイルス肝炎合併を契機に、HCV-RNAが陰性化したC型慢性肝炎の1例を経験したので報告する。【症例】31歳、男性【主訴】皮膚黄染【現病歴】10年前にアルコール性肝炎指摘され、内科的治療にて改善した。以後、肝機能異常を指摘されたことはなかった。平成17年8月31日頃より皮膚黄染を自覚し、9月2日に近医を受診。HCV抗体陽性とともに、T.bil34.8mg/dl、AST828IU/L、ALT1372IU/Lと肝機能障害を認め、同日当科紹介受診、入院となった。【入院後経過】入院時の血清学的検査にてHCV抗体陽性、HCV-RNA陽性とともにCMV-IgM抗体陽性とサイトメガロウイルス感染が確認された。9/27肝生検検査施行。組織上はChronic hepatitis A2/F2の診断であった。これらより今回の肝機能障害はC型慢性肝炎にサイトメガロウイルス感染を合併したものと考えられた。入院後、保存的加療にて徐々に肝機能障害は改善したが、この経過の中でHCV-RNAも9/2 400KIU/mlより9/29 1.7KIU/mlと低下。平成17年10月27日からINFβの6週間投与を行っているが10月27日の時点でHCV-RNAは測定感度以下となっていた。文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 |
C型慢性肝炎, サイトメガロウイルス肝炎 |