セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)大腸-症例報告5 |
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タイトル | 消P-457:小児クローン病 手術症例の検討 |
演者 | 中尾 紗由美(横浜市立市民病院・外科) |
共同演者 | 小金井 一隆(横浜市立市民病院・外科), 岡本 経子(横浜市立市民病院・外科), 黒木 博介(横浜市立市民病院・外科), 辰巳 健志(横浜市立市民病院・外科), 杉田 昭(横浜市立市民病院・外科), 鬼頭 文彦(横浜市立市民病院・外科) |
抄録 | 小児クローン病(以下、CD)で手術を施行した症例を3例経験したので報告する。症例1:10歳男児。8歳時に大腸型CDと診断され、5-ASA製剤・プレドニゾロン(以下、PSL)・免疫調整剤で改善したが食事摂取で再燃した。栄養療法・レミケード・ステロイドパルス・白血球除去療法で改善せず、10歳時、当科に入院した。注腸造影で横行結腸左半~下行結腸に潰瘍、狭窄を認め手術適応と判断した。術中、横行結腸左側~S状結腸に病変を認め、結腸左半切除術を施行した。術後1年半経過した現在、5-ASA製剤と栄養療法で緩解を維持し就学中である。症例2:16歳男性。9歳時に大腸型CDと診断され、5-ASA製剤・PSL・栄養療法で加療し、PSL減量で再燃を繰り返した。13歳時から免疫調節剤・レミケードを使用したが再燃を繰り返した。16歳時に注腸造影で横行結腸に狭窄を認め手術適応と判断した。横行結腸狭窄部を含む横行結腸部分切除術を施行した。術後5か月で吻合部再発・結腸病変を認めレミケードを投与しているが、症状は改善、体重は約10kg増加し高校を卒業した。症例3:11歳男児。1歳11カ月時にCDと診断され、5-ASA製剤・PSLで加療。PSL減量で再燃を繰り返し、5歳時から免疫調節剤・レミケードを使用。10歳時に通過障害が出現し、注腸造影で下行結腸~直腸に狭窄を認め手術適応と判断した。術中、上行結腸~腹膜翻転部付近の直腸に病変を認め、結腸亜全摘・Hartmann術・回腸人工肛門造設術を施行した。11歳時に人工肛門からの下血と傍人工肛門瘻を認め再手術を行った。術中、回腸人工肛門に瘻孔と深い潰瘍と口側回腸にも狭小化・壁肥厚を認め回腸切除・回腸人工肛門再造設術を施行した。術後1年経過した現在、5-ASA製剤・PSL・栄養療法で再燃はないが、成長障害と関節障害のためリハビリテーションを継続し、院内学級に通院している。【結語】小児CD例では術後に学業に復帰できた症例が多く、内科治療により改善しない病変に対し、時期を選び、QOL改善を目指した手術を行うべきと考えられた。 |
索引用語 | クローン病, 小児 |