セッション情報 シンポジウム2

タイトル S2-003:

自己免疫性膵炎における肝障害、胆管病変の検討

演者 福地 聡士(国立病院機構 大分医療センター)
共同演者 本田 浩一(国立病院機構 大分医療センター), 室 豊吉(国立病院機構 大分医療センター), 江藤 寛之(大分赤十字病院), 神宮 則彦(大分赤十字病院), 石田 哲也(大分赤十字病院), 高橋 祐幸(大分大学 医学部 消化器内科), 姫野 克郎(大分大学 医学部 消化器内科), 清家 正隆(大分大学 医学部 消化器内科), 小野 英伸(小野英伸クリニック)
抄録 【目的】今回、7例の自己免疫性膵炎の背景、臨床経過、肝障害、胆管病変を検討したので報告する。【対象】平成14年4月より、18年2月までに大分大学第一内科関連病院で自己免疫性膵炎と診断した7例(検討項目)年齢、性別、臨床経過、肝障害、膵外合併症の有無等【結果】平均年齢は60.4±8.7歳、男女比は男:女=6:1であった。初発症状は肝障害3例、糖尿病関連2例、上腹部痛1例、背部痛1例となっていた。ステロイド投与は4例に行われていた。また、再発は3例にあり、内2例はステロイド投与例でそれぞれPSL5mg、7.5mgで再燃していた。糖尿病は4例に、耐糖能異常は1例に見られた。またMRI施行例は6例で内4例に自己免疫性膵炎に特徴的な所見を認めており、診断確定の根拠となっていた。膵外合併症は2例に見られ、甲状腺腫1例、後腹膜線維症1例を認めた。肝障害は4例に、下部胆管狭窄は6例にみられ、EBD施行例は3例であった。肝障害の4例中1例は胆管閉塞起点が見られず、肝生検を施行した。この1例はウルソのみで経過観察中である。【考察】今回の検討では、従来の報告に見られるように高齢の男性の発症例が多く、また7例中2例に膵外合併症を認めた。7例中6例に何らかの検査で下部胆管狭窄を認め、1例閉塞性所見を認めない肝障害が見られた。
索引用語 自己免疫性膵炎, 臨床経過