| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 63：胆管腺内分泌細胞癌の一例 |
| 演者 | 蒲原 行雄（長崎市立市民病院 外科） |
| 共同演者 | 米田 晃（長崎市立市民病院 外科）, 山之内 孝彰（長崎市立市民病院 外科）, 松尾 圭（長崎市立市民病院 外科）, 赤司 有史（長崎市立市民病院 外科）, 井上 啓爾（長崎市立市民病院 外科）, 小原 則博（長崎市立市民病院 外科）, 前田 潤平（長崎市立市民病院 外科）, 堤 卓也（長崎市立市民病院 内科）, 入江 準二（長崎市立市民病院 病理科）, 宮田 昭海（長崎市立市民病院 外科） |
| 抄録 | 胆道の腺内分泌細胞癌は近年胆道癌取り扱い規約に分類された比較的稀な疾患である。今回、われわれは82歳・男性に発生した１例を経験したので報告する。主訴は右季肋部痛で、精査にて胆道系酵素の上昇と画像にて三管合流部直下の狭窄が認められた。胆道内瘻の後、胆管切除＋2群リンパ節郭清を施行し、肉眼的に治癒切除可能で３穴の胆管空腸吻合で再建した。組織所見では癌組織は腺管構造を有する部分と小型細胞の集塊の2つの成分が混在し、小型細胞群はクロモグラニンＡ陽性で内分泌の性格を有していたため腺内分泌細胞癌と診断された。深達度ss、胆管断端はすべて陰性でリンパ節転移も認められなかったが、高度の神経叢浸潤(pn3)を伴っていた。術後3ヶ月特に問題なく経過中である。本疾患は小細胞癌の範疇に含まれて報告された症例も含めた諸家の報告では、局所の所見は限局性であるが、遠隔転移などの再発頻度が高く予後不良といわれる。本症例でも局所所見に比し神経浸潤が高度なため神経症状や肝臓などの遠隔転移に十分に配慮した経過観察・発見につとめ早期の治療導入が重要と考えられる。 |
| 索引用語 | 腺内分泌細胞癌, 神経浸潤 |