セッション情報 一般演題

タイトル 82:

インターフェロン著効10年後に発生した混合型肝癌の1切除例

演者 馬場 真二(甘木朝倉医師会立 朝倉病院)
共同演者 梶原 雅彦(甘木朝倉医師会立 朝倉病院), 田口 順(甘木朝倉医師会立 朝倉病院), 實藤 俊昭(甘木朝倉医師会立 朝倉病院), 石井 邦英(甘木朝倉医師会立 朝倉病院), 安倍 弘彦(甘木朝倉医師会病院), 原 靖(甘木朝倉医師会立朝倉病院 外科), 辻 義明(甘木朝倉医師会立朝倉病院 外科), 佐田 通夫(久留米大学 第二内科)
抄録 症例は70歳男性。C型慢性肝炎に対してインターフェロン(IFN)療法が著効し、10年経過後もHCV RNAは陰性化し、トランスアミナーゼも正常化が持続している。近医定期フォローの腹部エコー検査で肝に腫瘍性病変を認め、精査加療目的にて当院入院となる。腹部CT検査で肝外側区域に75x42mmの腫瘍を認め、肝動脈DSA像で同部位に濃染像を示し、CTAでhigh attenuation(一部low部位の混在)、CTAPでlow attenuationを呈した。肝細胞癌の診断で肝外側区域切除及びS4部分切除が施行された。切除標本肉眼所見は、腫瘍は単結節型で黄白色調の部と出血・壊死を伴い緑黄色調の部分の混在を認める。組織型は、黄白色部は腺癌、緑色調部は肝細胞癌であり、混合型肝癌と診断した。非結節部はA1F1相当の慢性肝炎であった。近年IFN著効後の肝細胞癌発生の報告は増加しているが混合型肝癌の発生の報告はほとんどみられない。混合型肝癌の発生を考えるうえで興味深い症例であると思われ今回報告する。
索引用語 混合型肝癌, インターフェロン著効