セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胆道-診断2 |
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タイトル | 消P-469:ERCP関連手技におけるパルス透視と連続透視の比較検討(Prospective randomized single-center study) |
演者 | 吉村 透(土岐市立総合病院・消化器科) |
共同演者 | 渡辺 武人(土岐市立総合病院・消化器科), 白井 修(土岐市立総合病院・消化器科), 下郷 友弥(土岐市立総合病院・消化器科), 清水 豊(土岐市立総合病院・消化器科), 川嶋 啓揮(名古屋大大学院・消化器内科学), 伊藤 彰浩(名古屋大大学院・消化器内科学), 廣岡 芳樹(名古屋大附属病院・光学医療診療部), 後藤 秀実(名古屋大大学院・消化器内科学) |
抄録 | 【目的】被曝量の低減を目的にパルス透視が開発されたが、画像劣化、検査時間延長の可能性も考えられ、実際に被曝量の低減に有用であるかの検討が必要である。今回、ERCP関連手技におけるパルス透視(15/s)と連続透視をprospectiveに比較検討した。【方法】対象は2011年1月から3月までに試験参加の同意が得られ、透視条件を無作為に割り振りERCP関連手技施行した35例。透視画像(術者と助手が透視条件を知らずに1(poor)-5(excellent)の5段階評価)、被曝量(術者、助手、透視台にセットした線量計によって各群の総被曝量を計測)、透視時間、検査時間について2群を比較検討した。【成績】35例はパルス透視群(P群)23例と連続透視群(C群)12例に割り振られた。画像評価の平均は術者(P群3.68±0.72、C群3.83±0.72(P=0.632))、助手(P群3.64±0.73、C群3.75±0.62(P=0.674))と有意差を認めなかったがP群において5%程度の画像劣化の可能性が示唆された(検者間信頼性:κ=0.802(p<0.001))。検討項目の平均値±標準偏差は透視時間(P群445±384秒、C群399±220秒(P=0.702))、検査時間(P群21.4±12.5分、C群22.0±8.2分(P=0.412))であり、透視時間はP群で約10%の延長が認められた。1例あたりの被曝量平均値はP群(術者0.143mSv、助手0.074mSv、透視台0.168mSv)、C群(術者0.204mSv、助手0.09mSv、透視台0.179mSv)とC群で20-50%の被曝量の増加が示唆された。【結論】ERCP関連手技においてパルス透視は連続透視と比し10%程度の画像劣化、透視時間の延長で施行可能であることが示唆された。この非劣勢を証明するためには各群100例以上の症例が必要である。被曝量が問題となるため今後も3ヶ月毎に検討し、画像の差が小さく被曝量の差があきらかに50%を超えるような場合は試験の中止が必要であると思われた。 |
索引用語 | ERCP, パルス透視 |