セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)胆道-治療3 |
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タイトル | 消P-489:当院における急性胆嚢炎治療の有効性に対する検討 |
演者 | 沖元 謙一郎(社会保険船橋中央病院・内科) |
共同演者 | 土屋 慎(社会保険船橋中央病院・内科), 加藤 佳瑞紀(社会保険船橋中央病院・内科), 白井 嘉彦(社会保険船橋中央病院・内科), 喜多 絵美里(社会保険船橋中央病院・内科), 鶴田 晋佑(社会保険船橋中央病院・内科), 栗林 亮(社会保険船橋中央病院・内科), 網仲 真理(社会保険船橋中央病院・内科), 木村 道雄(社会保険船橋中央病院・内科), 野村 悟(社会保険船橋中央病院・外科), 志田 崇(社会保険船橋中央病院・外科), 中野 茂治(社会保険船橋中央病院・外科), 小笠原 猛(社会保険船橋中央病院・外科), 大塚 恭寛(社会保険船橋中央病院・外科), 高橋 誠(社会保険船橋中央病院・外科), 近藤 福雄(帝京大・病理学) |
抄録 | 【目的】当院における急性胆嚢炎患者の予後をretrospectiveに検討し、手術前の内科的治療法の選択が術前の炎症改善、手術方法や手術時間、胆嚢の切除検体の状態に影響を与えているかについて明らかにする。【方法】対象は2006年~2010年10月までに当院に急性胆嚢炎で入院した35症例(男:女=20:15、平均69歳32~87歳)。各症例に対しガイドラインに基づき重症度分類を行い、内科的治療別に在院日数、炎症反応の改善に要した日数等を比較した。重症度別の症例数は軽症12例、中等症19例、重症4例。内科的治療法は(1)抗生剤のみ群(20例)(2)PTGBA群(6例)(3)PTGBD群(6例)(4)ENGBD群(3例)に分類した。手術を施行した16例に関しては術式や手術時間、重症度と病理所見との関連を比較検討した。【成績】(1)軽症ではCRP正常化までの平均日数はPTGBA群で4日、抗生剤のみ群では10日であった。また腹痛の改善に要した平均日数はPTGBA群で1日、抗生剤のみ群で2日であり、いずれもPTGBA群で短かった。(2)中等症ではチューブ抜去までの平均日数はENGBD群で11日、PTGBD群で40日とENGBD群の方が短かった。(3)抗生剤のみ群及びENGBD群で胆嚢摘出術を施行した10症例は全例腹腔鏡下にしえていた。(4)胆嚢炎の術前の重症度が増すに連れて切除標本中の胆嚢壁内細胞浸潤が強くなるように思われた。【結論】軽症・中等症では抗生剤のみで改善しない場合PTGBAが治療法の第一選択になりうると考えられた。またENGBDは手技的難易度が高いがチューブ留置期間の短縮、嵌頓結石の解除が可能で有用な治療法であると思われた。一方で内科的治療が胆嚢壁細胞浸潤を抑制するか否かは明らかではなく手術時間などを含めた手術への影響は今後さらに症例数を増やして検討する必要がある。 |
索引用語 | 急性胆嚢炎, 内科的治療 |