セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道-治療4

タイトル 消P-497:

非切除胆道癌に対するBiweekly GEM/S1併用化学療法の治療成績

演者 宮澤 志朗(北里大東病院・消化器内科)
共同演者 木田 光広(北里大東病院・消化器内科), 奥脇 興介(北里大東病院・消化器内科), 岩井 知久(北里大東病院・消化器内科), 池田 弘子(北里大東病院・消化器内科), 菊地 秀彦(平塚共済病院・消化器科), 竹澤 三代子(北里大東病院・消化器内科), 荒木 正雄(相模原協同病院・消化器病センター), 渡邊 摩也(相模原協同病院・消化器病センター), 今泉 弘(北里大東病院・消化器内科), 小泉 和三郎(北里大東病院・消化器内科)
抄録 【目的】現在、胆道癌に対する標準化学療法は確立されていない。当院では非切除胆道癌に対しBiweekly GEM/S1併用療法を主体に施行している。症例数が蓄積されてきたため、後ろ向き検討ではあるがその治療成績について検討し有効性を評価する。【方法】非切除胆道癌に対しBiweekly GEM/S1併用化学療法を施行した62例を対象とした。平均年齢:67歳、男女比:33/29、肝外胆管癌:23例、胆嚢癌:22例、肝内胆管癌:15例、乳頭部癌:2例。投与方法はGEM 1000 mg/m2(75歳以上800 mg/m2)(day1,15)、S1 100 mg/日(1.2m2未満80 mg/日)(day1~7,15~21)を1クールとした。【成績】全体の奏功率(RR):20.4%、disease control rate(DCR):77.6%、生存期間中央値(MST):14.1ヶ月、time to tumor progression(TTP):6.3ヶ月、1年生存率:58%であった。疾患別の検討では、肝外胆管癌のRR:23%、DCR:69%、MST:17.1ヶ月、TTP:5.5ヶ月。胆嚢癌のRR:11%、DCR:79%、MST:11.1ヶ月、TTP:5.1ヶ月。肝内胆管癌のRR:20%、DCR:80%、MST:20.3ヶ月、TTP:7.1ヶ月。各群間で生存期間に有意差は認めかった。Grade 3以上の有害事象としては、好中球減少:8%(5/62)、ヘモグロビン減少:6%(4/62)、白血球減少:5%(3/62)、血小板減少、高血糖、間質性肺炎を1例ずつ認めた。【結論】各疾患間で有意差はないものの胆嚢癌の治療成績は不良な傾向が確認された。非切除胆道癌、特に胆管癌に対するBiweekly GEM/S1併用化学療法は有害事象も少なくかつ良好な治療成績が得られており、有効な治療レジメンと考えられる。
索引用語 非切除胆道癌, 化学療法