セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

胆道-症例報告2

タイトル 消P-507:

中部胆管原発腺内分泌細胞癌の1例

演者 松清 大(東邦大医療センター大橋病院・外科)
共同演者 渡邉 学(東邦大医療センター大橋病院・外科), 浅井 浩司(東邦大医療センター大橋病院・外科), 大沢 晃弘(東邦大医療センター大橋病院・外科), 斉藤 智明(東邦大医療センター大橋病院・外科), 児玉 肇(東邦大医療センター大橋病院・外科), 長尾 二郎(東邦大医療センター大橋病院・外科), 斉田 芳久(東邦大医療センター大橋病院・外科), 中村 陽一(東邦大医療センター大橋病院・外科), 榎本 俊行(東邦大医療センター大橋病院・外科), 草地 信也(東邦大医療センター大橋病院・外科), 大原関 利章(東邦大医療センター大橋病院・病院病理部)
抄録 腺内分泌細胞癌は腺癌成分と内分泌細胞癌成分が混在する腫瘍である。中でも胆管に原発した腺内分泌細胞癌は稀で、極めて予後が不良であり、切除例の本邦報告例は20例の報告のみである。胆管原発腺内分泌細胞癌は、術前診断は困難であり、通常の腺癌に対する治療法と同様にD2以上のリンパ節郭清を伴う膵頭十二指腸切除術が選択されることが多い。また、早期症例でも遠隔転移を伴うことが多いため、初期の段階から十分な全身検索が必要である。今回、われわれは胆管原発腺内分泌細胞癌の1切除例を経験したので、文献的考察を加え報告する。 症例は78歳女性。糖尿病、高血圧にて近医受診中であったが、黄疸が出現したため、当院紹介受診となった。精査にて中部胆管に閉塞があり、生検にてadenocarcinomaが検出された。中部胆管癌、T3(Bmi, S2, Ginf0, Hinf0, Panc0, A0, PV0)N2H0M0 Stage4aと診断し、亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD-2A-1 D2 CurA)を施行した。 術後病理学的所見で肉眼的には三管合流部よりもやや末梢に20×10×10mm大の結節状腫瘍が認められた。組織学的に結節状腫瘍は神経内分泌分化を示す癌であったが、結節周囲の胆管には高~中分化型の管状腺癌が見られ、両者の間にはわずかではあるが移行像が散見された。以上の所見から本症例は、胆管腺内分泌細胞癌と診断された。
索引用語 胆管, 腺内分泌細胞癌