| セッション情報 | 一般演題 |
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| タイトル | O-071：５ＦＵ、ＣＤＤＰ，ＩＦＮ－βによるリザーバー肝動注化学療法で腫瘍の完全消失を認めた多発性肝細胞癌の一例 |
| 演者 | 斎藤 良彦（北里研究所病院 内科） |
| 共同演者 | 金子 文彦（北里研究所病院 内科）, 常松 令（北里研究所病院 内科）, 熊谷 直樹（北里研究所病院 内科）, 芹澤 宏（北里研究所病院 内科）, 船越 信介（北里研究所病院 内科）, 渡辺 憲明（北里研究所病院 内科）, 矢内原 久（北里研究所病院 放射線科）, 日比 紀文（慶應義塾大学医学部消化器内科）, 土本 寛二（北里研究所病院 内科） |
| 抄録 | 症例は5７歳男性。１９９３年会社健診にて肝機能障害を指摘され、同年当院を受診し、C型慢性肝炎と診断された。当院通院中UDCA600mg/dayの内服及びSNMC60mlの静脈注射(3/w)にてAST150IU/ml、ALT200IU/ml程度で推移していた。２００４年７月より多忙のため外来通院を自己中断し、２００５年３月再来院した際に腹部造影ＣＴ上肝両葉に瀰漫性に多発し、門脈腫瘍塞栓を合併する肝細胞癌を認めた。AFP14924ng/ml、 PIVKA-2 1740mAU/mlと高値であり、画像上TAEや局所療法は無効と考えられ、5-FU（10mg 1/w）、CDDP (1000mg 1/w)、IFN-β(1MU 2/w)によるリーザーバー肝動注化学療法を開始した。４週間を１クールとし、４週毎に造影ＣＴ、腫瘍マーカー（AFP、PIVKA-2）にて評価した。２ヶ月目のＣＴ所見より肝腫瘍は縮小傾向を示し、腫瘍マーカーも著明な低下を認めた。投与開始後５ヶ月目にCT、SPIOMRI上腫瘍の消失、血管造影上も腫瘍濃染の消失を確認しリザーバーを抜去した。リザーバー肝動注療法の副作用は軽度の骨髄抑制、全身倦怠感、発熱のみであった。その後、継続してnIFN-α 3MU 2/wの筋注とUFT300mg/dayの内服治療を、６ヶ月間行い終了し、現在も再発なく経過している。5-FU、ＣＤＤＰ、IFN-βによるリザーバー肝動注療法が奏功した多発性肝細胞癌の興味深い症例と考え、文献的考察を含め報告する。 |
| 索引用語 | 多発性肝細胞癌, リザーバー動注療法 |