セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-075:脾梗塞の3症例 |
演者 | 池田 有紀(東京厚生年金病院 内科) |
共同演者 | 新村 和平(東京厚生年金病院 内科), 佐藤 芳之(東京厚生年金病院 内科), 松本 政雄(東京厚生年金病院 内科), 森下 慎二(東京厚生年金病院 内科), 前田 義政(東京厚生年金病院 内科), 石坂 俊二(東京厚生年金病院 内科), 池田 有成(東京厚生年金病院 内科) |
抄録 | 【症例1】63歳男性【主訴】腹痛【既往歴】平成18年1月:急性胃腸炎、一過性心房細動【現病歴】平成18年5月7日より上腹痛出現。内側からチクチクと刺されるような痛みがあったという。5月9日朝5時、飲酒した後に腹痛増強したため、午後に当院来院。腹膜刺激症状なく、採血、レントゲン上に明らかな異常は認めなかったが、心房細動は認めていた。腹痛の訴え強く入院とし、翌日の腹部CTにて脾梗塞を認めた。現在ワーファリン投与中である。【症例2】63歳男性【主訴】左季肋部痛【既往歴】平成10年:肥大型心筋症、心房細動、痛風、平成18年3月に脳梗塞のためアスピリン投与中【現病歴】平成18年5月10日2時30分に突然の左季肋部痛出現し救急搬送。来院時心電図にて心房細動。(平成17年時は心房細動なし)経過観察入院となった。同日の腹部CTにおいて脾梗塞、両側腎梗塞が認められ、ヘパリン投与開始。11日よりワーファリン開始にて入院中である。【症例3】31歳男性【主訴】左季肋部痛、左肩痛【既往歴】なし【現病歴】平成18年4月27日19時30分より突然の左季肋部痛、左肩痛出現。近医にて心電図、胸部レントゲン施行するも問題なく、NSAIDsに反応無かったため当院来院。採血上、WBC 117300, LDH 926と白血病疑われ入院。入院後の骨髄穿刺にて慢性骨髄性白血病と判明。4月28日よりヒドロキシカルバミド開始。4月28日の腹部CTにて脾梗塞が認められているが、NSAIDsでの疼痛コントロールのみで、ワーファリン投与はせず。現在イマチニブにて治療中。【考察】脾梗塞は腹痛が必発であり、原因としては心疾患(感染性心内膜炎や心房細動など)による塞栓症が多く、2番目に血液疾患が多い。今回我々は、脾臓梗塞の3症例を経験し、腹痛鑑別診断上、考慮されるべき疾患と考え報告する。 |
索引用語 | 脾梗塞, 腹痛 |