セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓-腫瘍1

タイトル 消P-537:

切除不能膵癌に対する新規腫瘍抗原と腫瘍新生血管を標的としたHLA-A*2402拘束性エピトープペプチドを用いたS-1併用ペプチドワクチン療法第I相臨床試験

演者 細川 雅代(札幌医大附属病院・1内科)
共同演者 志谷 真啓(札幌医大附属病院・1内科), 阿久津 典之(札幌医大附属病院・1内科), 大橋 広和(札幌医大附属病院・1内科), 高木 秀安(札幌医大附属病院・1内科), 佐々木 茂(札幌医大附属病院・1内科), 篠村 恭久(札幌医大附属病院・1内科)
抄録 【背景】切除不能膵癌患者に対して新規腫瘍抗原KIF20Aと腫瘍新生血管に特異的に発現しているVascular Endothelial Growth Factor Receptor 1 (VEGFR1)及びVEGFR2 を分子標的として、HLA-A*2402拘束性エピトープペプチドを皮下投与し、S-1による化学療法を併用する第I相臨床試験を行った。【対象と方法】HLA-A*2402を有するStage IV切除不能膵癌患者を対象とした。主要評価項目は安全性、副次評価項目は臨床的有効性と免疫反応とした。S-1は80 mg/m2を4週投薬2週休薬にて投与し、3種類のペプチドは毎週1回鼠径部に皮下投与した。ペプチドのDose escalationはLevel I (0.5 mg)、Level II (1.0 mg)、Level III (2.0 mg)の3段階とし、3 patients cohort、計9例で第I相試験を行った。1コース終了後は同一プロトコールを繰り返し実施した。【成績】全登録例9例は平均年齢64.1歳、男性3例、女性6例。全例で安全に投与可能であった。本試験に因果関係のあるGrade 3の有害事象としては貧血を1例に認めたが、Grade 4以上の有害事象は認めなかった。1コース終了後の注射部位のDTH(delayed type hypersensitivity)反応はLevel I : 3例中3例、Level II : 3例中2例、Level III : 3例中2例で陽性であった。臨床的有効性はPR 2例、SD 4例、PD 3例であった。免疫反応としてin vitro CTL誘導能を評価したところ、9例中5例でいずれかのペプチドに対するCTL誘導を確認した。【結論】重篤な有害事象を認めず、全例安全に施行できた。容量制限毒性 (DLT) は認めなかった。
索引用語 膵癌, ペプチドワクチン