セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓-腫瘍2 |
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タイトル | 消P-539:膵管癌の危険因子と早期診断 |
演者 | 門倉 信(山梨大・1内科) |
共同演者 | 高橋 英(山梨大・1内科), 進藤 浩子(山梨大・1内科), 高野 伸一(山梨大・1内科), 深澤 光晴(山梨大・1内科), 佐藤 公(山梨大・1内科), 榎本 信幸(山梨大・1内科), 細村 直弘(山梨大・1外科), 雨宮 秀武(山梨大・1外科), 川井田 博充(山梨大・1外科), 河野 寛(山梨大・1外科), 板倉 淳(山梨大・1外科), 藤井 秀樹(山梨大・1外科) |
抄録 | 【目的】最難治癌である膵癌の治療成績の向上には早期発見が必須である。早期発見につながる危険因子についての検討を行った。【方法】2002年1月より現在までの病理学的もしくは画像的に診断された膵管癌184例を対象に1)受診経緯2)発見契機3)患者背景(既往歴/家族歴/飲酒歴/喫煙歴/耐糖能異常) 4)腫瘍マーカー について検討した。【結果】全症例(男性105例,女性79例)の平均年齢67歳、進行度は Stage I/II/III/IVa/IVb 4/1/23/59/97例であり生存期間中央値(MST)は371日であった。1)受診経緯は検診指摘等無症状68例,腹痛・黄疸等有症状116例でありMSTは前者が有意に長く(534/291日,p=0.003)、また初診時症状の有無に関わらず検診定期受診群55例ではMSTは545日と比較的良好であったがうち24例は局所進行/遠隔転移により切除不能な段階での発見であった。2) 発見契機はUS97例(腫瘍直接描出69例,膵管拡張や膵嚢胞等の間接所見28例),CT84例(直接描出76例,間接所見8例),その他3例であった。3) 患者背景は判明分について、癌の家族歴を有するもの38%(57/152)、この内膵癌の家族歴を有するものは9.9%(15例)であったが発症年齢や進行度・予後に有意差を認めなかった。アルコール常用歴は32.5%(52/160),喫煙歴は41.5%(66/159)に認め、初診時耐糖能異常は43.5%(80/184)と高率であった。4)腫瘍マーカーについては中央値でCEA 3.85(0.6-448),CA19-9 250(0.3-920000)であった。初診時無症状群でCEA高値33.8%(23/68)、CA19-9高値75%(51/68)、いずれかが高値79.4%(54/68)とスクリーニングでの有用性が示唆された。 【結語】家族歴や飲酒・喫煙歴は膵癌の危険因子であり、早期発見に腫瘍マーカー計測を含めた定期検診は重要であるが十分とはいえず高危険群にはよりintensiveなスクリーニングが必要と思われた。早期診断の為には画像所見では腫瘍直接描出のみならず間接所見による拾い上げが重要であった。 |
索引用語 | 膵癌, 早期診断 |