セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓-腫瘍2

タイトル 消P-544:

当院における切除不能膵癌の長期生存要因の検討

演者 松本 俊彦(国立四国がんセンター・消化器内科)
共同演者 浅木 彰則(国立四国がんセンター・消化器内科), 梶原 猛史(国立四国がんセンター・消化器内科), 壷内 栄治(国立四国がんセンター・消化器内科), 仁科 智裕(国立四国がんセンター・消化器内科), 堀 伸一郎(国立四国がんセンター・消化器内科), 灘野 成人(国立四国がんセンター・消化器内科), 井口 東郎(国立四国がんセンター・消化器内科)
抄録 【はじめに】膵癌は最も予後不良ながん腫であり、切除不能の場合はMST6か月とされている。しかし切除不能膵癌においても2年以上の長期生存例を経験することがあり、今回我々は当院の切除不能膵癌長期生存例に対しその要因について検討した。【対象・結果】2006年3月から2009年3月までに当院で初回治療を開始した切除不能膵癌124例の中で2年以上の長期生存例は10例で、男性4例女性6例、年齢中央値は65歳(23~81歳)であった。10例中9例がPS0、1例でPS1であった。診断方法は病理診断例が7例、画像診断例が3例で、病理診断例はすべて腺癌であった。腫瘍の局在は体部が4例、頭部が3例、尾部が2例、及び頭体部が1例であった。切除不能局所進行例が5例、遠隔転移例が5例で、遠隔転移は肝転移が2例、腹膜播種が2例、及び骨転移が1例であった。10例中6例は化学療法のみ、2例が化学療法と放射線療法をうけ、1例で全身化学療法と動注療法が行われ、1例で化学放射線療法に加え拡大手術が行われた。10例中8例で同一の化学療法が1年以上継続され、8例全例でGrade3以上の非血液毒性は認められず、4例は投与量の減量なく続けられていた。また10例中6例で血清CA19-9値の上昇を認め、6例全例でCA19-9値の改善を認めた。現在10例中3例が生存し治療を継続中である。今後さらに要因の検討を加えこれを報告する。
索引用語 膵癌, 化学療法