セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓-腫瘍3 |
---|---|
タイトル | 消P-546:膵神経内分泌腫瘍に対するWHO新分類での検討 |
演者 | 室久 剛(聖隷浜松病院・消化器内科) |
共同演者 | 長澤 正通(聖隷浜松病院・消化器内科), 小林 陽介(聖隷浜松病院・消化器内科), 岡田 勝治(聖隷浜松病院・消化器内科), 市川 仁美(聖隷浜松病院・消化器内科), 佐原 秀(聖隷浜松病院・消化器内科), 木全 政晴(聖隷浜松病院・消化器内科), 芳澤 社(聖隷浜松病院・消化器内科), 舘野 誠(聖隷浜松病院・消化器内科), 熊岡 浩子(聖隷浜松病院・消化器内科), 清水 恵理奈(聖隷浜松病院・消化器内科), 細田 佳佐(聖隷浜松病院・消化器内科), 佐藤 嘉彦(聖隷浜松病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】 これまで膵内分泌腫瘍(PNET)に対して病理学的あるいは内分泌学的な性格から様々な疾患名が混在し、混乱を来す一因となってきた。2010年WHOは消化管および膵神経内分泌腫瘍に対する新分類を提唱した。我々は当院で過去20年間に経験したPNETに対してWHO新分類で検討した。【方法】1990年から2010年まで当院で診療し組織学的に診断したPNET20例を検討した。新分類は核分裂像およびMIB-1 indexから決定し、治療法・予後等を検討した。【成績】新分類での内訳はG1 /G2/G3/mixedが8/9/1/1例。肝転移を7例に認めG1 /G2/G3が2/4/1例であった。治療法として17例は初回治療は外科手術、3例は切除不能多発肝転移のため化学療法単独治療を行った。ダカルバジンによる化学療法を4例に施行。全例で治療は奏功し、3例は初発から8年以上病勢を制御可能であった。G3の1例は原発巣術後1か月で多発肝転移を発症し、オクトレオチドを用いた治療を行ったが6か月後に死亡した。術後再発に対して化学療法が奏功し8年後に他病死した1例では初発時と死亡時の病理組織を検討した。初発時G2であったが、死亡時にG1となり、化学療法による変化を確認した。【結論】WHO新分類は本邦のPNETにおいて組織学的悪性度をより鋭敏に反映し、治療や予後の指標として重要な役割を果たすと考えられた。 |
索引用語 | 膵神経内分泌腫瘍, PNET |