セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓-腫瘍5

タイトル 消P-556:

切除不能局所進行膵癌に対する集学的治療の検討

演者 須藤 研太郎(千葉県がんセンター・消化器内科)
共同演者 山口 武人(千葉県がんセンター・消化器内科), 中村 和貴(千葉県がんセンター・消化器内科), 原 太郎(千葉県がんセンター・消化器内科), 広中 秀一(千葉県がんセンター・消化器内科), 中村 奈海(千葉県がんセンター・消化器内科), 傳田 忠道(千葉県がんセンター・消化器内科), 北川 善康(千葉県がんセンター・消化器内科), 三梨 桂子(千葉県がんセンター・消化器内科), 多田 素久(千葉大大学院・腫瘍内科学), 三方 林太郎(千葉大大学院・腫瘍内科学), 太和田 勝之(千葉大大学院・腫瘍内科学), 石原 武(千葉大大学院・腫瘍内科学), 趙 明浩(千葉県がんセンター・消化器外科), 貝沼 修(千葉県がんセンター・消化器外科), 山本 宏(千葉県がんセンター・消化器外科)
抄録 【目的】塩酸ゲムシタビン(GEM)およびS-1の登場により切除不能膵癌の治療成績は向上したが、局所進行膵癌に対する治療は化学放射線療法および全身化学療法の選択肢があり標準的治療は定まっていない。また奏効例における外科切除の役割についても今後の課題である。本検討では局所進行膵癌に対する化学放射線療法(S-1+RTほか)および化学療法(GEMまたはGEM+S-1療法)の治療成績および外科切除を行った症例を供覧し、今後の展望につき考察を行う。【方法】2010年までに治療を行った局所進行膵癌(NCCNガイドラインのborderline症例を含む)130例を対象としてretrospectiveに検討を行った。【結果】治療法の内訳は化学放射線療法84例(S-1+RT 56例、その他28例)、全身化学療法46例(GEM 24例、GEM+S-1療法22例)であった。背景因子が異なるため比較は困難だが、生存期間中央値はS-1+RT 16.8ヶ月、GEM+S-1 14.3ヶ月、GEM 11.5ヶ月であった。3年以上の長期生存は化学放射線療法で9例、全身化学療法で1例であった。外科切除は6例に行われ、4例がR0であった。【考察】局所進行膵癌に対する内科的治療(特にS-1+RTおよびGEM+S-1療法)により長期生存を含め良好な成績が期待できる。一方、奏効例においても多くの症例で再発をきたすため有効な2次治療の確立や外科切除の適応、タイミングにつき検討が必要である。
索引用語 膵癌, 化学放射線療法