セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓-IPMN2 |
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タイトル | 消P-567:当院での膵管内乳頭腫瘍(IPMN)切除例の検討 |
演者 | 高山 玲子(三重大附属病院・消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 井上 宏之(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 二宮 克仁(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 田野 俊介(三重大附属病院・消化器・肝臓内科), 葛原 正樹(三重大附属病院・光学医療診療部), 濱田 康彦(三重大附属病院・光学医療診療部), 田中 匡介(三重大附属病院・光学医療診療部), 堀木 紀行(三重大附属病院・光学医療診療部), 伊佐地 秀司(三重大附属病院・肝胆膵外科), 竹井 謙之(三重大附属病院・消化器・肝臓内科) |
抄録 | 【目的】当院では、概ねIPMN国際診療ガイドラインに沿って手術適応を決定している。今回IPMN切除例をretrospectiveに検討し、当院での治療方針の妥当性について再考した。【対象と方法】2006年4月より2011年3月までの期間、当院で診断し外科的切除を施行した46例を対象とした。EUS、ERCP・IDUSといった術前の画像所見より、(1)嚢胞径≧30mm、(2)主膵管径≧10mm、 (3)壁在結節の有無、について検討し、病理組織所見との対比を行った。【結果】切除例の内訳はBenign 12例、Borderline IPMN 12例、IPMC(非浸潤癌) 11例、浸潤癌11例であった。IPMC以上の病変に対し、(1)~(3)の画像所見による拾い上げ能を感度・特異度・陽性的中率・陰性的中率で示した。(1)~(3)のうち1項目以上陽性を指標とすると、感度100%、特異度20.8%、陽性的中率53.7%、陰性的中率100%であった。中でも壁在結節の有無に着目した場合は、感度81.8%、特異度66.7%、陽性的中率69.2%、陰性的中率80.0%であった。2項目以上陽性を指標とした場合、感度86.4%、特異度75.0%、陽性的中率76.0%、陰性的中率85.7%であった。組織所見がBorderline IPMN以上で拾い上げた場合、1項目以上陽性で感度100%、特異度41.7%、陽性的中率82.9%、陰性的中率100%で、2項目以上陽性で感度73.5%、特異度100%、陽性的中率100%、陰性的中率57.1%であった。上記より、ガイドラインにおける嚢胞径、主膵管径、壁在結節の有無の3項目中、1項目どれかが陽性であればBorderline IPMN以上の症例を拾い上げるのに有効だと考えられる。一方、IPMC以上の悪性症例を診断する上では、2項目陽性が拾い上げの基準となり得ると考えられた。【結論】ガイドラインにおける手術適応基準は妥当であり、悪性の拾い上げに有用と考えられた。 |
索引用語 | IPMN, ガイドライン |