セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓-IPMN2

タイトル 消P-569:

分枝型IPMNの経過観察を契機とした膵癌の早期診断体系

演者 石井 重人(順天堂大・消化器内科)
共同演者 崔 仁煥(順天堂大・消化器内科), 松村 祐志(順天堂大・消化器内科), 高橋 靖(順天堂大・消化器内科), 丸木 実子(順天堂大・消化器内科), 金澤 亮(順天堂大・消化器内科), 小森 寛子(順天堂大・消化器内科), 須山 正文(順天堂大・消化器内科), 渡辺 純夫(順天堂大・消化器内科)
抄録 【目的】自験分枝型IPMN経過観察例における膵癌の早期診断について検討した。【方法】過去10年間に経験した分枝型IPMNのうち、明らかな腫瘤を認めず、無症状かつ主膵管径が10mm以下で、膵管内に5mm以上の乳頭状隆起を認めず、1年以上経過観察を行った106例を対象に、経過観察中に発生した膵癌の合併頻度を検討した。平均観察期間は33ヶ月(12ヶ月~114ヶ月)であった。経過観察の方法は、3カ月に1度のUSまたはCTまたはMRIにて行った。【成績】経過観察中に手術適応となった14症例中、11例が切除可能であった。手術適応の内訳は膵腫瘤3例、有症状2例、主膵管径の増大(>10 mm)3例、乳頭状隆起(5 mm≦)7例であった。病理組織所見は、IPMN浸潤癌1例、IPMN非浸潤癌4例、腺腫3例、IPMNとは別部位に発生した膵癌3例(うち上皮内癌2例)であった。【結論】分枝型IPMNを厳重に経過観察することにより、膵癌の早期診断(IPMN非浸潤癌、上皮内癌)への可能性が示唆された。
索引用語 IPMN, 膵癌