セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

膵臓-IPMN2

タイトル 消P-570:

IPMNの良悪性鑑別におけるFDG‐PETの有用性についての検討

演者 齊藤 将喜(千葉大大学院・腫瘍内科学)
共同演者 石原 武(千葉大大学院・腫瘍内科学), 黒澤 浄(千葉大大学院・腫瘍内科学), 田村 玲(千葉大大学院・腫瘍内科学), 東郷 聖子(千葉大大学院・腫瘍内科学), 杉山 晴俊(千葉大大学院・腫瘍内科学), 太和田 勝之(千葉大大学院・腫瘍内科学), 酒井 裕司(千葉大大学院・腫瘍内科学), 三方 林太郎(千葉大大学院・腫瘍内科学), 多田 素久(千葉大大学院・腫瘍内科学), 露口 利夫(千葉大大学院・腫瘍内科学), 横須賀 收(千葉大大学院・腫瘍内科学), 吉冨 秀幸(千葉大大学院・臓器制御外科学), 大塚 将之(千葉大大学院・臓器制御外科学), 宮崎 勝(千葉大大学院・臓器制御外科学), 内田 佳孝(翠明会山王病院・PET画像診断センター), 内山 勝弘(翠明会山王病院・PET画像診断センター)
抄録 【目的】IPMNの良悪性鑑別は、実臨床の場においてしばしば難渋することが多い。今回我々はIPMNの悪性度評価におけるFDG-PETの診断能について検討した。【方法】2004年から2010年にかけて当院でIPMNにて外科切除された症例のうち、術前にFDG-PETを施行された18例(男性14例、女性4例、平均年齢69歳)を対象とした。術式はPDが9例、DPが9例であり、全例、切除後に病理組織学的に確定診断がつけられた。PET装置はGE社advance NXiを用い、5-6時間絶食後にFDG投与し、60分後の早期像で腫瘍部のSUV-MAX値を計測した。病理組織学的分類とSUV値、および従来よりIPMN良悪性鑑別に用いられる因子(型分類、主膵管径、嚢胞径、結節の有無)とSUV値の関連性について検討した。【結果】IPMNは主膵管型4例、分枝型14例であり、病理像からは腺腫9例、上皮内癌7例、浸潤癌2例であった。それぞれのSUV値は腺腫1.3、上皮内癌1.8、浸潤癌5.7であり、悪性例(上皮内癌、浸潤癌)のSUV値は良性例に比して有意に高値であった(P<0.01)。各因子(型分類、主膵管径、嚢胞径、結節の有無)毎にSUV値を検討した結果、主膵管型(腺腫1例、上皮内癌1例、浸潤癌2例:SUV値3.7)は分枝型(腺腫8例、上皮内癌6例:SUV値1.5)よりも有意(P<0.05)に高値であり、また結節有り(5例:3.3)は結節無し(13例:1.5)よりも有意(P<0.01)に高値であった。【結論】FDG-PETにおける腫瘍のSUV-MAX値はIPMNの良悪性鑑別に有用であった。またIPMNのうち主膵管型および有結節例において腫瘍部のSUV値は有意に高値であった。
索引用語 IPMN, PET