セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
膵臓-症例報告1
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タイトル |
消P-577:若年発症した通常型膵癌の1例
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演者 |
篠藤 浩一(横浜労災病院・消化器病センター外科) |
共同演者 |
尾崎 正彦(横浜労災病院・消化器病センター外科), 有我 隆光(横浜労災病院・消化器病センター外科), 吉村 清司(横浜労災病院・消化器病センター外科) |
抄録 |
(症例)27歳、男性.(主訴)黄疸.(既往歴)特記すべきこと無し.(現病歴)平成19年年5月下旬より黄疸が出現し近医で膵頭部の腫瘤性病変を指摘され当院消化器科を紹介受診となった.(初診時血液生化学検査)WBC 4500/μl、Hb 14.0g/dl、PLT 19.8×104/μl 、GOT 252IU/l、GPT 632 IU/l、ALP 600 IU/l、LDH 297 IU/l、AMY 84 IU/l、T-Bil 8.88mg/dl、D-Bil 5.80mg/dl、TP 7.4 g/dl、ALB 4.4g/dl、BUN 10.4 mg/dl、CRE 0.63mg/dl、CRP 0.05mg/dlと黄疸を認めた.また,腫瘍マーカーはCEA 4.4 ng/ml,CA19-9 716.4 U/mlと高値であり、ウイルスマーカーは、HBs Ag(-)、HBsAb(-)、HCVAb(-)であった.腹部造影CT検査では、膵頭部に径4cm大の低吸収域として描出される不整腫瘤を認めたが明らかな遠隔臓器への転移は認めなかった.減黄目的でENBDを行い同時に施行した膵液細胞診により腺癌成分が認められ、膵頭部癌の診断で6月中旬に手術を施行した.(手術所見)開腹所見では播種や腹水は認めなかった.膵頭部に硬結を触れ術中所見でSMVの浸潤が疑われたためSMV合併切除を併施した亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を行った.(切除標本病理組織学的所見)腫瘍は膵頭部に径4×4cm の黄白色の充実性腫瘤で類円形核を有する円柱状の腫瘍細胞が線維化を伴いながら浸潤性に増殖していた.通常型膵癌で中分化型管状腺癌と診断した。また合併切除したSMVにも浸潤を認め第6版膵癌取扱い規約によると、組織学的にはTS2、ly1、v2、INFβ、ne2、mpd(-)、PCM(-)、BCM(-)、DPM(-)、CH(+)、DU(+)、S(-)、RP(+)、PV(+)、A(-)、PL(-)、n(+:NO8a)、T4、N2、M0、StageIVbであった.(術後経過)術後経過は良好で術後第23病日に退院となった.その後、補助化学療法としてGemcitabine(GEM)1600mg/body/weekを3週投与1週休薬で開始したが、3クール施行した時点で多発肝転移が出現し術後約6カ月で再発死された.若年発症の通常型膵癌はまれと考えられ、今回われわれは若年発症した通常型膵癌の1例を経験したので文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |
膵癌, 若年性 |