セッション情報 ワークショップ2

タイトル 研-16:

慢性虫垂炎により虫垂粘液腫様所見を呈した1例

演者 桑原 育美(霧島市立医師会医療センター 消化器内科)
共同演者 重田 浩一朗(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 水上 京子(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 呉 建(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 福島 寛美(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 川畑 拓也(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 的場 康平(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 古園 巳俊(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 藤崎 邦夫(霧島市立医師会医療センター 消化器内科)
抄録 【症例】61歳,女性【主訴】右下腹部違和感【既往歴】平成3年子宮筋腫にて子宮全摘【現病歴】平成18年4月上旬より右下腹部違和感が出現し,4月中旬大腸内視鏡検査にて虫垂入口部に半球状の隆起を認め虫垂粘液腫を疑った.腹部超音波検査では右下腹部に根部が径10mmと腫大した虫垂を認めた.腫大している部分の内部は均一な低エコーで隆起性病変は認めず嚢胞様の所見であり,根部から18mm程度連続していた.盲端側の横径は5mm大であった.虫垂壁の層構造は保たれており,周囲の高エコー域などは認められなかった.CTでは同様に虫垂根部に10mm大の嚢胞性病変を認めた.以上より虫垂粘液腫と診断し回盲部切除術が施行された.手術所見は虫垂には肉眼的に異常所見はなかった.病理組織検査では虫垂根部を中心とした慢性虫垂炎による狭窄を認め,慢性虫垂炎が虫垂粘液腫様所見を呈した原因と考えられた.
索引用語 虫垂粘液腫, 鑑別診断