セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)膵臓-症例報告1 |
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タイトル | 消P-579:皮膚転移を来たした進行膵癌の2症例 |
演者 | 松江 泰弘(金沢医大・消化器内科) |
共同演者 | 福山 智基(金沢医大・消化器内科), 白枝 久和(金沢医大・消化器内科), 林 蘭仁(金沢医大・消化器内科), 野村 友映(金沢医大・消化器内科), 齊藤 隆(金沢医大・消化器内科), 林 伸彦(金沢医大・消化器内科), 大塚 俊美(金沢医大・消化器内科), 山田 英登(金沢医大・消化器内科), 尾崎 一晶(金沢医大・消化器内科), 福村 敦(金沢医大・消化器内科), 中村 正克(金沢医大・消化器内科), 土島 睦(金沢医大・消化器内科), 堤 幹宏(金沢医大・消化器内科), 有沢 富康(金沢医大・消化器内科), 中谷 直喜(金沢医大・腫瘍内科学), 元雄 良治(金沢医大・腫瘍内科学), 湊 宏(金沢医大・病理病態学) |
抄録 | 内臓悪性腫瘍の皮膚転移例は約3%前後とされており、その中における膵癌の割合は約2%と極めて稀である。今回我々は皮膚転移を来たした進行膵癌2例を経験したので報告する。症例1:42歳男性、2009年夏より腰背部痛を認め経過を見たが改善せず、同年秋に近医を受診、採血検査で胆道系酵素の上昇とCEA:32.5 ng/mlと高値を認め当科を紹介受診された。CA19-9:62600 U/ml、DUPAN-2:11000 U/ml、SPan-1:8900 U/mlと高値で画像検査では膵体尾部に径9cmの腫瘍を認め多発肝転移、多発骨転移、胸腹腔内・鼠径リンパ節転移を認めcStage4Bと診断した。TS-1+塩酸ゲムシタビン(GEM)で加療を開始した。第71病日より小指頭大の掻痒感を伴う暗紅色結節を左鼠径部に認め皮膚生検を実施、膵癌の皮膚転移と診断した。その後も加療を続けたが第184病日に永眠された。症例2:76歳女性、2010年春より全身倦怠感、食欲不振が出現、体重減少が進み同年秋、近医を受診、腹部CTで膵尾部癌を疑われ当院を紹介受診された。CA19-9:71300 U/ml、DUPAN-2:310 U/ml、SPan-1:2000 U/mlと高値で画像検査では膵尾部に4cmの腫瘍を認め多発肝転移、多発骨転移、胸腹腔内リンパ節転移、四肢の皮膚、筋肉、リンパ節にも転移巣を認めcStage4Bと診断した。頭部と左下腿に2ケ所ずつ、小~示指頭大の暗紅色結節を認めた。皮膚生検より膵癌の皮膚転移と診断した。GEM単剤で加療するも、第8病日より急激なPerfomance statusの低下を認め、加療継続を断念し緩和医療のみとし第29病日に永眠された。本邦での膵癌の皮膚転移例は本報告を加え42例あり、37例が膵体尾部に原発巣を認め、転移部位は大半が胸腹部であった。症例2の転移部位は頭部にも認め本邦の頭頚部領域の転移症例の報告は2例目で、遠隔の皮膚転移巣の存在は予後不良因子とできると考えられた。 |
索引用語 | 膵癌, 皮膚転移 |