| セッション情報 |
シンポジウム3
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| タイトル |
S1-01：胃悪性リンパ腫に対する治療法の変遷―外科治療の立場からー
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| 演者 |
帆北 修一（慈愛会今村病院外科DELIMITER鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科） |
| 共同演者 |
上之園 芳一（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科）, 中条 哲浩（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科）, 石神 純也（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科）, 有留 邦明（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科）, 夏越 祥二（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科）, 愛甲 孝（鹿児島大学腫瘍制御学消化器外科） |
| 抄録 |
悪性リンパ腫は発生部位により，リンパ節に発生する節性リンパ腫とそれ以外の臓器に発生する節外性リンパ腫に分けられる．胃悪性リンパ腫は節外性リンパ腫の中で最も頻度が高く，全体の25%を占める．本邦では胃悪性リンパ腫は胃悪性腫瘍の中では胃癌についで多いが，頻度は1～2％である．悪性リンパ腫の組織学的分類は時代的変遷がありMALTリンパ腫の概念の導入・免疫組織学的要素を加えたWHO分類が現在一般的である．また原因としてMALTリンパ腫とH.pyloriとの関連性が認められている．胃の悪性リンパ腫はほとんどがB細胞型であり，化学療法に対する感受性も高く，適切な治療により，胃癌に比し治癒しやすい傾向にある．治療法の選択では，従来より我が国では限局した胃悪性リンパ腫に手術療法＋リンパ節郭清（Ｄ2）がなされ，良好な成績が得られている．1999年のアンケート調査（４２施設）では，Hp陽性低悪性度MALTリンパ腫に対して35施設が除菌療法を第一選択とする回答した．また42施設における胃悪性リンパ腫の切除率は84％であった（1983－1997年）．現在では，Hp陽性のMALTリンパ腫に対しては除菌療法が第一選択となり，CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫に対してはリツキシマブが2001年に承認され化学療法を第一選択とする傾向にあると考えられる．今後胃悪性リンパ腫に対する治療法の第一選択として除菌療法／化学療法が標準治療となると考えられる．しかし，様々の状況下では手術療法が第一選択となる場合もある．今回，胃悪性リンパ腫に対する治療法の選択を外科治療の立場から時代的変遷を含め報告する． |
| 索引用語 |
悪性リンパ腫, 手術療法 |
