セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-診断(画像)1

タイトル 消P-613:

肝細胞癌に対するソナゾイド造影超音波検査と病理学的分化度の関連性

演者 上田 純志(日本医大・外科)
共同演者 谷合 信彦(日本医大・外科), 吉田 寛(日本医大・外科), 真々田 裕宏(日本医大・外科), 峯田 章(日本医大・外科), 吉岡 正人(日本医大・外科), 川野 陽一(日本医大・外科), 水瀬 学(日本医大・外科), 内田 英二(日本医大・外科)
抄録 はじめに:ソナゾイドは超音波造影剤であり、肝腫瘍に対するスクリーニング、質的診断、治療効果判定などの有用性が報告されている。一方、病理学的分化度との関連性に関しては統一した見解を得られていない。今回、我々は肝細胞癌手術症例に対し造影超音波検査を施行し病理学的所見との関連を検討した。方法:2010年6月から2011年3月までに手術を施行した肝細胞癌20例を対象とした。造影開始30秒までを動脈相とし、明瞭な腫瘍血管を認め、強い濃染像を示すvascular pattern(VP) と、腫瘍血管は認めず結節全体が造影されるcotton pattern (CP)に分類した。また、造影10分後をKupffer細胞相とし、陰影が周囲の肝実質と同等のものをisoechoic lesion、低いものをhypoechoic lesionとした。結果:肝細胞癌20例の症例の内訳は平均年齢68.0歳。高分化型肝細胞癌(well) 3人、中分化型肝細胞癌(mod) 17人、低分化型肝細胞癌(por) 1人であった。腫瘍濃染像を得られた14例のうち、動脈相でVPを示した腫瘍は5例であり全例がmodであった。また動脈相でCPを示し、Kupffer細胞相でisoechoic lesionとなる腫瘍は全例wellであった。結語:ソナゾイドの造影形態から肝細胞癌の分化度が予測可能であると考えられた。
索引用語 肝細胞癌, ソナゾイド超音波