セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-診断(画像)1

タイトル 消P-617:

新しいCT-Angio検査の試み(左橈骨穿刺で行う歩行および車イスでの移動)

演者 小川 力(高松赤十字病院・消化器科)
共同演者 森岡 弓子(高松赤十字病院・消化器科), 野田 晃世(高松赤十字病院・消化器科), 上田 祐也(高松赤十字病院・消化器科), 宮本 由貴子(高松赤十字病院・消化器科), 大原 芳章(高松赤十字病院・消化器科), 野上 明子(高松赤十字病院・消化器科), 吉岡 正博(高松赤十字病院・消化器科), 松中 浩寿(高松赤十字病院・消化器科), 玉置 敬之(高松赤十字病院・消化器科), 柴峠 光成(高松赤十字病院・消化器科), 工藤 正俊(近畿大・消化器内科)
抄録 【背景】EOB-MRI、造影超音波検査の登場により、侵襲的な検査とされるCT-AngioがHCCの診断に占める割合は減少しているが、悪性度診断等検査の有用性は大きい。しかしながら肝癌診療マニュアルではCT-Angioは「施行可能な施設ではoptionalに行う」とされ、その原因には、1.高価な設備を必要とし一体型CT-Angioの無い施設では移動の問題、2.通常診療に用いるCTに比べ、一体型CT-AngioのCTのスペックが悪い、3.鼠径部からの穿刺では検査後の安静の問題、などが考えられる【目的】血管造影室(地下1階)からCT室(1階)間でのCT-Angioをストレッチャーではなく、歩行または車イスで行い、安全かつこれまでより非侵襲的に行えるかを比較、検討した。【方法】平成22年11月から平成23年3月までに当院で歩行または車イスでCT-Angioを行った19例を、平成20年4月から平成23年10月まで主に鼠径部からの穿刺でストレチャーでの移動でCT-Angioを行った51例と比較検討した。【成績】19例は全例左橈骨穿刺からのアプローチで、平均年齢63.5歳、HBV:HCV:NBNC:アルコールが 1:12:5:1、平均腫瘍径は16.5mm(8-28mm)、平均腫瘍個数 1.68個(1-3個)、診断はHCC初発 6例、HCC再発 9例、DN 2例、AML 1例、血管腫 1例であった。19例中2例にCT後の血管造影でspasmを認めたが、引き続きの検査、治療に影響を与えない程度のspasmであった。、また検査全体を通して、検査の達成度、合併症等に違いは認めず、検査後の安静時間は全例で不要であり、CT室への移動時間はストレチャー群と比べ短くなり、移動に要する医療従事者の人数は大幅に減った(5→2人)。【結論】左橈骨穿刺でのアプローチによる、歩行および車イスでのCT-Angioはmeritが多く、CT-Angioの普及のみならず、症例を選べば日帰りCT-Angioの可能性もある検査方法と考えられた。
索引用語 CT-Angio, 左橈骨穿刺