セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
肝臓-診断(画像)2
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タイトル |
消P-618:Gd-EOB-DTPA造影MRI検査の肝細胞相でみられた低信号結節の多血化に関する検討
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演者 |
名和田 義高(総合南東北病院・消化器センター) |
共同演者 |
濱田 晃市(総合南東北病院・消化器センター), 河野 孝一朗(総合南東北病院・消化器センター), 志村 和政(総合南東北病院・消化器センター), 田島 浩子(総合南東北病院・消化器センター), 西野 徳之(総合南東北病院・消化器センター), 中澤 敏弘(総合南東北病院・消化器センター), 十林 賢児(総合南東北病院・消化器センター), 斎藤 聡(虎の門病院・肝臓科) |
抄録 |
【目的】Gd-EOB-DTPA造影MRI(EOB-MRI)の肝細胞相のみにて低信号結節を呈する結節に関しては従来の他の画像診断では認識不能である事が多く、詳細が未だ定まっていない。今回この低信号結節に関してフォローアップし、多血化結節・典型的な肝細胞癌への進展に関して検討したので報告する。【対象と方法】対象は2008年1月から2010年10月に肝細胞癌のハイリスクグループに対してのスクリーニング検査として複数回のEOB-MRIを施行された148症例(肝硬変70%、慢性肝炎30%)、EOB-MRI肝細胞相で低信号結節を呈し、後に多血化した11症例12結節。背景肝は全症例でC型肝硬変。男女比は1:10。年齢は50-80歳(中央値68歳)。多血化前の結節径は4-48mm(中央値10mm)、観察期間は4-35ヵ月(中央値7ヵ月)。装置は3T-MRIを使用し、ダイナミックMRI及び肝細胞相はLAVA法にて撮像した。肝細胞相での低信号結節は、T2WI, DWIでは描出されず, ダイナミックMRIにて動脈相で濃染所見なく、EOBを0.1mL/kg静注20分以降の肝細胞相で横断面および冠状断の2画像で低信号結節として指摘可能な結節とした。多血の判定にはダイナミックCTおよびダイナミックMRIで確認した。【結果】多血化時点での結節径は6-50(中央値18mm)。いずれも増大傾向を認め、ダイナミックCT検査では典型的な肝細胞癌の所見を呈した。2結節では肝細胞相において高信号結節として描出された。1結節は肝切除で組織学的は中分化型肝細胞癌、10結節は血管造影にても典型的な多血性肝癌の所見がえられ、肝動脈塞栓術を施行した。【結論】Gd-EOB-DTPA造影MRI検査の肝細胞相では、多血化以前から多血化前の結節を認識するのに有用と思われた。 |
索引用語 |
Gd-EOB-DTPA造影MRI, 肝細胞相低信号結節 |