セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-C型肝炎1

タイトル 消P-626:

HCV genotype1高ウイルス量のC型慢性肝炎既治療患者におけるMK-7009のPeg-IFN/Ribavirin併用時の安全性及び有効性の検討

演者 林 紀夫(関西労災病院)
共同演者 N. Mobashery(Merck Sharp & Dohme Corp.)
抄録 【目的】MK-7009はC型肝炎ウイルス(HCV)NS3/4Aプロテアーゼに対する阻害剤であり、HCV genotype 1のC型慢性肝炎既治療患者を対象として、ペグインターフェロンアルファ-2a(PEG-IFNα-2a)及びリバビリン(RBV)との併用下で28日間投与した際の安全性及び有効性を評価する第2相試験を実施した。【方法】HCV genotype 1に感染し、ベースラインのHCV RNA量が5.0 log IU/mL以上である、20歳以上65歳未満の患者で、PEG-IFN及びRBVによる前治療の再燃例を対象とした。MK-7009は1日2回投与し1回投与量として、100 mg、300mg 又は600mgの投与群及びプラセボ群の合計4群で、多施設二重盲検比較試験を実施した。主要目的は、治療期4週時のHCV RNA陰性化に到達した患者の割合(RVR)を指標としたMK-7009の有効性及び治療期6週時までのMK-7009 の安全性及び忍容性をプラセボと比較して評価することであった。【成績】合計90例(100mg群23例、300mg群22例、600mg群23例及びプラセボ群22例)が組み入れられ、全例が安全性解析対象となった。Per Protocol解析集団(83例)において、RVRは100mg群 86.4%、300mg 群95.0%、600mg 群76.2%及びプラセボ群 20.0%であり、MK-7009のいずれの投与群においてもプラセボ群と比較して有意に高いRVRが示された。MK-7009をPEG-IFNα-2a及びRBVと併用した28日間及びMK-7009投与終了14日後までの期間において、重篤な有害事象及び有害事象による中止は認められなかった。よくみられた有害事象は、下痢、悪心、疲労、発熱、ヘモグロビン減少、好中球数減少、血小板数減少、白血球数減少及び頭痛であった。【結論】MK-7009のPEG-IFNα-2a及びRBVとの併用は、HCV genotype 1感染患者に対する高いRVRにより有効性が示され、安全性及び忍容性については問題ないと考えられた。
索引用語 MK-7009, C型肝炎ウイルス