セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-C型肝炎1 |
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タイトル | 消P-630:高齢者C型慢性肝炎におけるペグインターフェロン/リバビリン併用療法の発癌抑制効果 |
演者 | 本多 隆(名古屋大大学院・消化器内科学) |
共同演者 | 片野 義明(名古屋大大学院・消化器内科学), 中野 聡(名古屋大大学院・消化器内科学), 増田 寛子(名古屋大大学院・消化器内科学), 及部 祐加子(名古屋大大学院・消化器内科学), 小野 幸矢(名古屋大大学院・消化器内科学), 石津 洋二(名古屋大大学院・消化器内科学), 土居崎 正雄(名古屋大大学院・消化器内科学), 葛谷 貞二(名古屋大大学院・消化器内科学), 舘 佳彦(名古屋大大学院・消化器内科学), 林 和彦(名古屋大大学院・消化器内科学), 石上 雅敏(名古屋大大学院・消化器内科学), 中野 功(名古屋大大学院・消化器内科学), 石川 哲也(名古屋大大学院・消化器内科学), 後藤 秀実(名古屋大大学院・消化器内科学) |
抄録 | 【目的】C型慢性肝炎患者は年々高齢化し、高齢者での肝癌症例が増加している。高齢者ではPegIFNとリバビリン併用療法の効果が低下するが、高齢者においてどの程度治療による発癌抑制効果があるか検討した。【対象、方法】名古屋大学および関連施設において併用療法を施行したC型慢性肝炎1213例、genotype1型/2型 821/346を検討した。平均年齢54.0歳、男/女 644/569、高齢者:65歳以上、男/女 57/58 平均観察期間3.5年である。治療はPegIFNα2b 1.5μg/kg皮下+リバビリン:600~1000mg/日経口である。高齢者と非高齢者のSVR率の割合、中止率を比較した。また、Cox比例ハザード、Kaplan-Meier法により累積発癌率、発癌に関与する因子を検討した。【成績】SVR率は高齢者38.1%、非高齢者55.2 %であり高齢者で有意に低率であった。中止率は高齢者32.2%、非高齢者17.0%であり高齢者で有意に高率であった。発癌に関与する因子は高齢(ハザード比5.24、P<0.0001)、BMI(ハザード比:1.12, P=0.025)血小板値(ハザード比:0.85、P<0.0001)であった。累積発癌率は 非高齢者でSVR/Relapser/NR 3年後1.0/3.8/5.0%、 5年後1.3/3.8/8.9%で、高齢者では3年後0/10.8/19.8%、 5年後2.3/16.3/46.2%であり高齢者では有意に非高齢者と比較して累積発癌率が高かった、高齢者においもSVR症例では発癌率はNR症例、Relapser 症例と比較して有意に低下していた。またPlt12万以上の患者においても高齢者ではSVR症例ではNR症例と比較して有意に低下していた。【結論】高齢者は非高齢者と比較して治療中止率が高く、SVR率も低値であり、累積発癌率も高率であった。しかし、高齢者であってもSVRが得られた症例で発癌率を低下させた。また、血小板12万以上の高齢者においても治療によりNR症例と比較して発癌抑制効果がみられた。 |
索引用語 | C型慢性肝炎, インターフェロン |