セッション情報 |
一般演題
|
タイトル |
42:保存的に軽快した魚骨食道異物による縦隔炎の一例
|
演者 |
柚木 直子(赤磐医師会病院 内科) |
共同演者 |
河野 博行(赤磐医師会病院 内科), 川口 憲二(赤磐医師会病院 内科) |
抄録 |
症例は82歳、女性。痴呆症状あり右胸部痛を訴え、近医受診。2日後より発熱も認めるようになったためCT施行されたところ縦隔気腫と右胸水を認め、食道内に高輝度の線状陰影を認めた。胸痛出現の前日に自宅で鯛の鍋を摂取しており、食道異物とこれによる縦隔炎を疑われて当科紹介入院となった。上部消化管内視鏡検査を施行し、胸部上部食道に異物を認めた。形状から魚骨が疑われた。内視鏡キャップを使用し、大きな魚骨を回収した。内視鏡終了後にCT施行し縦隔気腫の軽度の増強と右胸水の増加を認めた。また、軽度の発熱と炎症所見の憎悪を認めたが、痴呆症状によるせん妄状態が強く安静保持も困難であった。全身状態は良好であったため、外科と併診しながら絶食、抗生剤投与で保存的に経過をみた。3日後から解熱傾向を認め2週間後にはCRPも陰性化したのでCTと内視鏡検査を再検し改善所見を認めたため、食事を開始し経過良好にて退院となった。魚骨による食道異物で縦隔炎を起こし、保存的に軽快した症例は稀であると考えられたので報告する。 |
索引用語 |
食道異物, 縦隔炎 |