セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-C型肝炎2

タイトル 消P-636:

C型慢性肝炎および肝硬変患者におけるヘリコバクターピロリ菌除菌療法の有用性の検討

演者 高嶋 智之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科))
共同演者 岩田 恵典(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 高田 亮(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 森脇 英一朗(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩井 孝史(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 坂井 良行(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 會澤 信弘(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 岩田 一也(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 池田 直人(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 田中 弘教(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)DELIMITER兵庫医大超音波センタ-), 榎本 平之(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 斎藤 正紀(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 今西 宏安(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 下村 壯治(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)), 飯島 尋子(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科)DELIMITER兵庫医大超音波センタ-), 西口 修平(兵庫医大・内科(肝・胆・膵科))
抄録 【目的】H.pyloriと血小板の関連性については多くの報告がある。IFN療法の施行にあたり血小板値が低値のためにIFN導入ができない場合がある。血小板を増やす目的でIFN投与前に脾動脈塞栓術や外科的脾臓摘出術などの侵襲的治療を行うこともあるが、より低侵襲な治療で血小板値を増加させる方法の確立が求められている。それらのことをふまえてC型肝炎患者におけるH.pylori除菌療法の有用性を検討する。【方法】C型慢性肝炎および肝硬変と診断された当科受診中の患者(年齢20歳以上75歳以下の患者、重度の肝障害のある患者は除く)で、同意の得られた患者に対して血清抗体法によりH.pyloriを検査し、陽性であればH.pylori除菌療法を実施し、尿素呼気試験により除菌判定を行う。除菌療法後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の血小板値を経時的に観察した。また除菌前の血小板数、脾腫の有無、IFN治療歴などもH.pylori除菌療法による血小板数の変化に影響を与えるかを検討する。【結果】現時点での登録症例数は47例である。うち血清抗体法によりH.pylori陽性は20例であり、13例に対してH.pylori除菌療法施行された。除菌後6ヶ月経過観察できた症例は6例であるが、そのうち5例は血小板値の増加がみとめられた。この除菌後6ヶ月経過観察できた6症例に関して除菌前の血小板数平均値は8.8万/μlであり、除菌後6ヶ月の血小板数平均値は10.7万/μlであった。【結論】H.pylori除菌療法後6ヶ月まで観察できている症例数は少ないが、一部では血小板値の増加がみとめられ、C型慢性肝炎および肝硬変患者におけるヘリコバクターピロリ菌除菌療法の有用性も示唆された。
索引用語 血小板, ピロリ除菌