セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-C型肝炎3

タイトル 消P-639:

投与量からみたRibavirin、PEG-IFNα2b併用療法の治療成績

演者 三上 繁(キッコーマン総合病院・内科)
共同演者 江東 玲子(キッコーマン総合病院・内科), 清水 史郎(キッコーマン総合病院・内科), 秋本 政秀(キッコーマン総合病院・内科)
抄録 【目的】C型肝炎に対するRibavirin、PEG-IFNα2b併用療法におけるRibavirinおよびPEG-IFNα2bの適切な投与量を検討するため投与量別の治療成績について検討した。【対象・方法】PEG-IFNα2bが保険適用となった2004年12月以後にRibavirin、PEG-IFNα2b併用療法を施行した180例のうち効果判定が可能であった152例を対象とした。内訳は1型114例、2型37例、3型1例であった。【成績】延長投与例を含む成績で、1型のSVR率は114例中59例(51.8%)。性別・年齢別にみたSVR率は、男性は59歳以下で44例中25例(56.8%)、60歳以上で29例中19例(65.5%)、女性は59歳以下で21例中12例(57.1%)、60歳以上で20例中4例(20%)であった。薬剤投与量別にSVR率を検討すると、PEG-IFNα2bが予定投与量の80%以上投与されている場合は93例中55例(59.1%)、80%未満の場合は21例中4例(19.0%)、Ribavirinでは、80%以上投与されている場合は69例中41例(59.4%)、80%未満の場合は45例中18例(40%)であった。また体重あたりのPEG-IFNα2b投与量が1.2μg以上投与されている場合は92例中55例(59.8%)、1.2μg未満では22例中4例(18.2%)、Ribavirin投与量では、10.6mg以上投与されている場合は52例中34例(65.4%)、10.6mg未満では62例中25例(40.3%)であった。投与期間が80%以上の場合は72例中55例(76.4%)、80%未満の場合は20例中4例(20%)であった。PEG-IFNα2b投与量、Ribavirin投与量、投与期間のすべてが80%以上の場合は68例中41例(60.3%)、すべてが80%未満の場合は20例中4例(20%)であった。2・3型のSVR率は38例中34例(89.5%)で、再燃4例のうち2例は再治療にてSVRが得られ、再治療例も含めるとSVR率は38例中36例(94.7%)であった。【結論】薬剤投与量および投与期間を80%以上に保つことによりSVR率の向上が得られることから、なるべく充分量の投与が得られるように延長投与等の工夫が必要である。
索引用語 C型肝炎, リバビリン併用療法