セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 40:食道拡大観察におけるFuji Intelligent Chromo Endoscopy(FICE)の使用経験 |
演者 | 毛利 律生(広島大学病院光学医療診療部) |
共同演者 | 吉田 成人(広島大学病院光学医療診療部), 田中 信治(広島大学病院光学医療診療部), 竹村 嘉人(広島大学病院光学医療診療部), 品川 慶(広島大学病院光学医療診療部), 金尾 浩幸(広島大学大学院分子病態制御内科学), 河村 徹(広島大学病院光学医療診療部), 平田 真由子(広島大学大学院分子病態制御内科学), 金子 巌(広島大学大学院分子病態制御内科学), 神野 大輔(広島大学大学院分子病態制御内科学), 満岡 裕(広島大学大学院分子病態制御内科学), 岡 志郎(広島大学病院光学医療診療部), 日山 亨(広島大学保健管理センター), 上野 義隆(広島大学病院光学医療診療部), 伊藤 公訓(広島大学大学院分子病態制御内科学), 北台 靖彦(広島大学大学院分子病態制御内科学), 吉原 正治(広島大学保健管理センター), 茶山 一彰(広島大学病院光学医療診療部) |
抄録 | 【背景と目的】Fuji Intelligent Chromo Endoscopy (FICE)は内視鏡画像で用いられているRGB信号から分光反射率を推定し、関心情報のみを含んだ波長で内視鏡画像の再構成を行う技術である。今回、当診療部で施行した食道拡大観察におけるFICEの使用経験について報告する。【対象と方法】対象は内視鏡的、または外科的切除を施行して病理組織診断が行えた食道腫瘍4例(dysplasia 1例、食道癌 3例)およびその辺縁の正常粘膜1例である。使用機種はFTS社製内視鏡プロセッサVP-4400およびEG-590ZWで、先端アタッチメントを装着し拡大観察を行ない、血管分類は井上らの扁平上皮乳頭内ループ状血管(ICPL)パターン分類を用いた。【結果】全ての症例でFICEにより微細血管の視認性が向上しICPLパターン診断がおこなえた。(症例1)食道正常粘膜の拡大観察にてICPL Type Iを認めた。(症例2)10mm大の0-IIc病変で、拡大観察にてICPL Type IVを認めた。病理組織学的診断では、dysplasiaであった。(症例3) 20mm大の0-IIc病変で、拡大観察にてICPL Type IVを認めた。病理組織学的診断は扁平上皮癌(以下SCC)、深達度はpTisだった。(症例4) 15mm大の0-IIc病変で、拡大観察にてICPL Type IVを認めた。病理組織学的診断はSCC、深達度はpTisだった。(症例5) 20mm大の0-IIc病変で、拡大観察にてICPL Type VNを認めた。病理組織学的診断はSCC、深達度はpT1bだった。【まとめ】FICEによる食道拡大観察は、non-FICE拡大観察より血管の視認性が向上しており、ICPLパターン診断が行えた。これにより食道腫瘍における異型度や深達度に対する補助的診断となることが期待された。 |
索引用語 | Fuji Intelligent Chromo Endoscopy(FICE), 食道拡大観察 |