セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-C型肝炎4

タイトル 消P-645:

C型慢性肝炎に対する二重濾過血漿交換療法(DFPP)併用IFN/RBV療法の検討

演者 楊 孝治(近江八幡市立総合医療センター・消化器内科)
共同演者 石川 博己(近江八幡市立総合医療センター・消化器内科), 全 圭夏(近江八幡市立総合医療センター・消化器内科), 森沢 剛(近江八幡市立総合医療センター・消化器内科), 赤松 尚明(近江八幡市立総合医療センター・消化器内科), 倉光 智之(くらみつ内科クリニック), 堂原 彰敏(奈良県立医大・消化器・内分泌代謝内科), 原 祐(市立奈良病院・消化器肝臓病センター), 角田 圭雄(市立奈良病院・消化器肝臓病センター), 金政 和之(市立奈良病院・消化器肝臓病センター)
抄録 【目的】DFPPはIFNと併用することで早期ウイルス陰性化、SVR率が向上すると報告されている。今回DFPP併用IFN療法の効果と安全性について検討した。【方法】対象は当施設および市立奈良病院でDFPP併用IFN療法を施行した1型高ウイルス量のC型慢性肝炎12例のうち治療開始後36週以上経過した9例。男3、女6。平均年齢55.1歳(35~70)。ウイルス量5.0~7.1LogIU/ml。前治療あり(IFN単独無効2、PEG-IFN/RBV無効3、再燃2)、なし2。無効・再燃例ともIFN,RBVの減量なし。IFN治療はIFNβまたはIFNα2b/RBVを行い、2週以降は全例でPEG-IFN/RBVに切り替えた。【結果】治療12週後のウイルス量は全例で2.0Log以上低下。ウイルス陰性化は12週後で33%、24週後で67%、24週以降の陰性化例はなし。前治療IFN単独無効2例はともに8週後に陰性化(1例SVR、1例再燃)。PEG-IFN/RBV無効3例は36週後までの陰性化なし。PEG-IFN/RBV再燃の1例はウイルス陰性化時期が24週後から12週後、もう1例は24週後から20週後に早くなった。初回治療2例はともに20週で陰性化(1例は72週投与でSVR、1例は治療中)。DFPP施行中に血小板数、フィブリノーゲン値の低下を認めたが全例でDFPPを5回施行できた。【考察・結論】DFPP併用IFN療法は難治性C型慢性肝炎に対し高い早期のウイルス減少効果が期待できるが、十分な投与を行ったPEG-IFN/RBV無効例に対してDFPPの併用効果は乏しいと考えられた。DFPPは重篤な合併症を認めず安全に施行できる治療法であり、今後さらに症例を蓄積し治療効果の検討を行う必要がある。
索引用語 DFPP, IFN