セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-NASH/NAFLD1

タイトル 消P-652:

Ezetimibeによる脂肪肝消失例の腹囲、インスリン抵抗性指数の検討

演者 志和 忠志(富士フイルム健康管理センター・内科)
共同演者 小田部 圭子(富士フイルム健康管理センター・内科), 川並 義也(富士フイルム健康管理センター・内科), 横山 知子(富士フイルム健康管理センター・内科), 守谷 昭彦(富士フイルム健康管理センター・内科), 橋本 正敏(富士フイルム健康管理センター・内科), 後藤 亨(大森赤十字病院・消化器内科)
抄録 【目的】これまでに我々は、脂質異常症を合併した非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者において、Ezetimibe(EZT)がLDLコレステロールのみならずASTやALT等の肝酵素を有意に改善し、腹部超音波検査所見上脂肪肝(FL)が消失した症例が多数認められたことを報告した。今回、FL消失の要因探索のため、腹囲およびインスリン抵抗性指数(HOMA-IR)等の変化を検討した。【方法】平成19年から20年までに当センターの健診にて高LDL-C血症と診断されEZTを投与した患者のうち、NAFLDを合併し、投与後腹部超音波検査所見上FLが消失した27例を対象に、EZT投与前後の体重、BMI、内臓脂肪の指標としての腹囲、HOMA-IR、肝予備能の指標として血小板等の推移を検討した。【成績】腹囲はEZT投与前後で88.3±8.4cmから87.1±7.8cmに有意に減少した(p<0.05)。体重、BMI、HOMA-IR、血小板は、有意な変化はなかった。多変量解析の結果、腹囲がFL消失に影響する独立した因子であった(p=0.01)。また、【結論】EZTによりFLが消失したNAFLD患者では、体重、BMIに有意な変化がないにもかかわらず、腹囲が有意に減少し、多変量解析の結果、腹囲がFL消失に影響する独立した因子であったことより、EZT投与による内臓脂肪の減少がNAFLDの改善に寄与する可能性が考えられた。また、HOMA-IRについては、有意差はないが、減少傾向にあり、今後多数例での検討が必要であると考えられた。
索引用語 非アルコール性脂肪性肝疾患, Ezetimibe