セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-NASH/NAFLD2 |
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タイトル | 消P-658:非アルコール性脂肪肝(NAFLD)患者に対する瀉血療法の有用性の検討 |
演者 | 安藤 野須子(関東中央病院・消化器内科) |
共同演者 | 小池 幸宏(関東中央病院・消化器内科), 武田 剛志(関東中央病院・消化器内科), 藤原 直人(関東中央病院・消化器内科), 成田 明子(関東中央病院・消化器内科), 關 里和(関東中央病院・消化器内科), 水野 卓(関東中央病院・消化器内科), 瀬戸 元子(関東中央病院・消化器内科), 渡邉 一宏(関東中央病院・消化器内科), 川瀬 健夫(関東中央病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】瀉血療法は慢性C型肝炎患者における体内の鉄過剰状態を改善することでALT正常化を期待できることから、インターフェロン治療無効例などに取り入れられている。非アルコール性脂肪肝(NAFLD)患者でも血中フェリチン値と肝の炎症の関連が指摘されており、NAFLD患者に対する瀉血療法が炎症の鎮静化に寄与するか否かにつき検討を行った。【対象】2008年1月から2010年3月の期間に瀉血療法を行ったNAFLD患者11人。男女比4:11、平均年齢67.1±6.7歳(52‐79歳)、ALT値は平均111.8±44.0(中央値115.0)IU/L、フェリチン値は593.1±806.5(331.0)ng/mlであった。【方法】1回あたり100~300mlの瀉血を2週~4週毎に施行。フェリチン値が10ng/ml未満またはHb11mg/ml未満になったら中止または減量や延期をした。【成績】瀉血治療開始6ヶ月後、12ヶ月後のALT値はそれぞれ72.4±41.3(68.0)IU/L、70.0±22.2(63.0)IU/L 、フェリチン値はそれぞれ100.3±123(48.8)ng/ml、26.6±18.2(22.2)ng/mlであった。またヘモグロビン値は瀉血前14.4±1.0(14.6)mg/dl、6ヶ月後12.5±1.5(12.7)mg/dl、12ヶ月後12.3±1.36(12.1)mg/dlと軽度の貧血を認めたが、その他の合併症は認めなかった。【結論】NAFLD患者に対する抗炎症治療としてVitaminE投与やインスリン感受性改善薬の有用性が報告されているが、瀉血療法も安全に炎症の鎮静化が得られることが示唆された。 |
索引用語 | 非アルコール性脂肪肝, 瀉血 |