セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-腫瘍1 |
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タイトル | 消P-664:糖尿病加療中に診断された非B非C非アルコール肝癌の臨床像に関する検討 |
演者 | 佐藤 克彦(大阪警察病院・内科DELIMITER大阪警察病院・臨床研修医指導センター) |
共同演者 | 尾下 正秀(大阪警察病院・内科), 榎原 良一(大阪警察病院・内科), 東 祐一郎(大阪警察病院・内科), 占部 真貴子(大阪警察病院・内科), 妻野 恵理(大阪警察病院・内科), 楠本 侑弘(大阪警察病院・内科), 須田 貴広(大阪警察病院・内科), 堀江 真以(大阪警察病院・内科), 景山 宏之(大阪警察病院・内科DELIMITER大阪警察病院・ERセンター), 村田 真衣子(大阪警察病院・内科), 宇田 創(大阪警察病院・内科), 山口 真二郎(大阪警察病院・内科), 宮竹 英希(大阪警察病院・内科), 大森 昌代(大阪警察病院・内科), 岡田 章良(大阪警察病院・内科), 河相 直樹(大阪警察病院・内科) |
抄録 | 【目的】近年、肝癌における非B非C肝癌の割合が増加する傾向にあるが、早期発見のためのスクリーニングを行うことは困難である。一方、非B非C肝癌患者において糖尿病の合併が高いことが知られている。今回、糖尿病加療中に診断された非B非C非アルコール肝癌の診断時の臨床像を検討し、早期診断に役立つ所見があるか否かについて検討した。 【対象】2001~10年に当院で加療した肝癌患者723例のうち、肝疾患のフォロー歴がなく、糖尿病加療中に肝癌と診断された非B非C非アルコール患者20名(男性17名、女性3名)。 【成績】(1)平均年齢は76±6才(64~89才)と、HBV肝癌(58±9才)、HCV肝癌(68±9才)、アルコール肝癌(66±10才)に比し高齢であった。(2)診断契機は、検診などで偶然に行った画像検査7名、腹部症状6名、血液検査(肝機能、腫瘍マーカーの)異常4名、他疾患フォロー中の画像検査3名であった。(3)肝癌の進行度分類はI:II:III:IV=2:13:1:4、 Child分類はA:B:C=18:2:0で、進行度分類Iの早期の症例は少ないが、予備能は保たれていた。(4)診断時の主な血液生化学検査では、血小板数は17.6±4.8万/μl(15万/μl 以下は5名)、ALTは38±23U/L(30-49U/Lは6名、50U/L以上は4名)、γGTP99±90U/L(50U/L以上は13名)であった。肝機能異常は腫瘍の大きな症例に認められたが、7例はいずれの項目にも異常はみられなかった。 【結論】糖尿病加療中に診断された非B非C非アルコール肝癌患者は偶然になされた画像検査により診断されており、臨床像からは、高齢(平均年齢76歳)である以外に、血小板数・一般肝機能検査など通常の糖尿病外来で行われる検査から早期診断に役立つ項目はなかった。 |
索引用語 | 非B非C非アルコール肝癌, 糖尿病 |