セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
肝臓-腫瘍2
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タイトル |
消P-666:治療効果向上を目的とした4D-US biopsy modeによるRFA治療の検討
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演者 |
日下部 篤宣(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学) |
共同演者 |
野尻 俊輔(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 飯尾 悦子(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 松浦 健太郎(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 新海 登(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 宮木 知克(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学), 城 卓志(名古屋市立大大学院・消化器・代謝内科学) |
抄録 |
背景:肝癌のラジオ波焼灼療法(RFA)において穿刺位置は治療効果に影響する重要な因子である。通常の2D-USではスライスの厚み方向の情報が得られないため、穿刺針が腫瘍中心からずれることで焼灼不十分になることを経験する。これに対し近年、3D/4Dモードでの描出が可能なUS装置が登場した。今回、4D-USガイド下で穿刺することにより、2D-USでのRFAと比較し良好な治療効果が得られるか検討した。方法:2011年1月~3月に4D-USガイド下RFAを6症例(6結節)に施行した(4D群)。US装置はAplio XG(東芝社製)、4D probeはPVT-375MV(3.5MHz)を用いた。穿刺時には、通常のBモードで得られる電子走査断面と穿刺ラインを含みこの断面に直交する断面を並列表示できるbiopsy mode(BM)を用いた。2009年1月~12月に2D probeを用いてRFAを施行した20症例(20結節)を4D群の対象とした(2D群)。穿刺針はLe Veen needle、又はCool-tip RFを用いた。効果判定は、治療3日後にダイナミックCTを施行し、西島らが報告したR gradeにて判定した(R0-R3の4分類:R2:腫瘍全周性に凝固域(+)、しかしablated margin(AM)5mm未満の部位(+)、R3:腫瘍全周性に5mm以上のAM(+);肝臓 2008;49巻5号)。なお効果判定を容易かつ確実に行うために、全例でRFA施行前にリピオドールTACEを施行した。結果:2群間で患者背景(年齢、性別、病因、肝予備能)、腫瘍径(4D群:13.5±2.6mm、2D群:13.2±3.8mm)、穿刺針の種類に差は認めなかった。2D群においてR3凝固域が得られた症例は10例(50%)であり、残りはR2であった。一方、4D群ではBMで2方向から腫瘍中心を穿刺できているかリアルタイムに確認可能であり、全例でR3の良好な凝固域が得られた。このR3凝固域を得られた症例は4D群で有意に高率であった(P<0.05)。結語:4D-US BMを用いることで、2D-USガイド下RFAと比較して良好な治療効果が得られた。4D-USの更なる画質及びリアルタイム性の向上に伴って、RFAにおける4D-USの有用性は増すと思われる。 |
索引用語 |
4D超音波, RFA |