セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-腫瘍2

タイトル 消P-669:

TAE先行RFAの有用性評価

演者 浅野 岳晴(自治医大さいたま医療センター・消化器科)
共同演者 浅部 伸一(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 池谷 敬(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 東海 浩一(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 牛丸 信也(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 松本 吏弘(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 福西 昌徳(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 高松 徹(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 岩城 孝明(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 鷺原 規喜(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 宮谷 博幸(自治医大さいたま医療センター・消化器科), 松浦 克彦(自治医大さいたま医療センター・総合医学1), 吉田 行雄(自治医大さいたま医療センター・消化器科)
抄録 【目的】肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法(RFA)において2-3cm以上の病変に対しては、微小な衛星病変も含めた治療の意味合いや、RFA焼灼範囲の拡大を期待して、血管塞栓術(TAE)を先行させている施設は多い。そこでTACEの先行は実際にRFA効果を増強させているか、ブタを用いて基礎的検討を行った。
【方法】平均体重64kgの豚メス2匹を用いた。全身麻酔管理のもとに大腿動脈からカテーテルを挿入、マイクロカテーテルをすすめ肝動脈造影を行い、肝左葉に対しリピオドール10ml注入、次いで多孔性ゼラチン粒(ジェルパート1mm角)を用いて塞栓を行った。対照として右葉は塞栓を加えなかった。塞栓1時間後にRFA施行。開腹、直視下にUSで血管との距離などを確認し、2cm LeVeen展開針を使用し焼灼を行った。(電極を全展開した後に30wからロールオフするまで焼灼)。1匹あたり両葉で計8-9ヶ所の焼灼を行い、肝を摘出後に焼灼範囲の測定や形状観察を行った。
【成績】リピオドール注入のみでも肝左葉の色調は暗赤色に変化した。ジェルパートで塞栓後はさらに肝は暗紫色に変化。RFA追加すると、塞栓後の左葉領域では、非塞栓の右葉に比して、有意な焼灼範囲の拡大が認められた。血管周囲はやはり焼灼形状がいびつに変形していた。
【結論】TAEの先行により、RFAの焼灼範囲は有意に拡大する事が確認され、TAE先行RFAの有用性が示された。
索引用語 ラジオ波焼灼術, TAE先行