セッション情報 |
ポスターセッション(消化器病学会)
肝臓-腫瘍3
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タイトル |
消P-674:当科での肝細胞癌切除手術における術前画像支援技術開発と術後再発抑止を目指した周術期包括的リハビリテーションの導入
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演者 |
海堀 昌樹(関西医大・外科) |
共同演者 |
石崎 守彦(関西医大・外科), 松井 康輔(関西医大・外科), 松島 英之(関西医大・外科), 中竹 利知(関西医大・外科), 津田 匠(関西医大・外科), 權 雅憲(関西医大・外科) |
抄録 |
【目的】我々が肝癌切除手術において取り組んでいる術前画像支援および周術期包括的リハビリテーションを供覧。【方法】1) GSA肝シンチグラムとMDCTの脈管構築を加えたfusion画像を用いた術前推定残存肝機能予測を可能:造影CTより構築した脈管および肝実質3D画像とGSA SPECT画像の3D-fusion画像において切除予定線を引き、肝切除面を作成、切除予定肝と残存肝の区域別の推定残肝容積および肝機能GSA-Rmax(最大受容体結合量)算定を可能。2)Computer Assisted Diagnosis(CAD)システムによる仮想のメス(切離ライン)を想定して手術計画を設定できる肝切除シミュレーション開発:3相画像を入力し、各相から3種類の血管を抽出,重ね合わせたものをサーフェスレンダリングによって可視化。仮想メスを実装することにより, ユーザによるインタラクションを実現。3) 周術期包括的リハビリテーション:肝硬変肝癌患者に対して術前後の運動・食事療法を術前術後6M施行。【結果】1)障害肝において肝区域別のGSAによる残肝機能とCTによる残肝容積とは相関せず。葉切除以上の安全推定残肝GSA-Rmaxは0.250mg/min以上必要。2)ユーザは内部の血管構造の位置を考慮してメスを入れる位置と方向を決定することができ、 メスの横幅, 縦幅, 奥行きは自由に設定しながら切り進めることが可能。3) 運動療法により早期退院が可能、術後6Mで脂肪量、体重減少、インスリン抵抗性は有意に改善。【考察】1)CTとの切除ライン確定のための融合画像で検出される推定残肝GSA-Rmaxはより精密に障害肝の術前耐術能評価が可能。2)CADシステムを用いることにより術者が肝癌手術における実質切離での疑似環境を手術前に確認可能となり、手術イメージ形成に有用。同システム開発は国内外を通じて報告されていない。3) 手術前後の包括的リハビリテーションにより術後インスリン抵抗性が改善されることより肝癌術後再発に対する抑制効果が期待される。 |
索引用語 |
肝癌肝切除, 画像支援技術開発 |