セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-腫瘍4 |
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タイトル | 消P-681:進行肝細胞癌に対する5FU/高濃度CDDP短期肝動注化学療法の有効性 |
演者 | 矢田 豊(済生会前橋病院・消化器内科) |
共同演者 | 竝川 昌司(済生会前橋病院・消化器内科), 長島 多聞(済生会前橋病院・消化器内科), 加藤 恵理子(済生会前橋病院・消化器内科), 星 恒輝(済生会前橋病院・消化器内科), 田中 良樹(済生会前橋病院・消化器内科), 蜂巣 陽子(済生会前橋病院・消化器内科), 仁平 聡(済生会前橋病院・消化器内科), 久保田 潤(済生会前橋病院・放射線科), 高木 均(国立高崎総合医療センター・消化器内科), 吉永 輝夫(済生会前橋病院・消化器内科) |
抄録 | 【目的】我々は進行肝細胞癌(HCC)に対し、動注による拘束時間と長期入院によるQOL低下の改善を目的として、5FU/高濃度CDDP短期肝動注化学療法(3daysFPL療法)を基軸とした化学療法を施行している(JDDW2010)。今回、当科における進行HCCに対する3daysFPL療法の有効性と包括払い方式(DPC)環境下での合理性を検討した。【対象と方法】2007年10月から2011年3月まで当科で3daysFPL療法を施行した26例。前治療抵抗性や多発再発例である進行HCC例を適応とした.男性15例、女性11例。平均年齢68.1歳。背景肝はHBV:HCV:NBNC:Alcohol:NASH=2:20:2:1:1例。導入時Child-Pugh A:B=18:8例。Stage III:IV A=1:25例。全例に動注用リザーバーを留置し、クリニカルパスにて運用施行した.治療レジメンは,リザーバーより5FU 500mg/m2をDay1-3、IA call 50mg/リピオドール5ml/bodyをDay2に投与し1コースとした。3daysFPL療法の前治療としてラジオ波焼灼療法(RFA)やTACEが施行されていた。【成績】奏効率はCR5例を含め34.5%、病勢コントロール率(CR+PR+SD)は58.0%。生存率は1年/2年/3年=69.4%/23.1%/17.4%。前治療に抵抗性だが3daysFPL療法が奏効した例もあった。3daysFPL療法1コースの平均入院期間は9.1日(5~77日)。有害事象はGrade1-2の発熱、食欲不振の他、Grade4の血小板減少1例、肝不全1例、胃十二指腸潰瘍2例。Grade4症例は、いずれも加療にて軽快した。【結論】進行HCCに対する3daysFPL療法は、奏効率、短期入院、副作用の点から有効であり、DPC環境下でも合理的なレジメンと思われた。さらに症例と観察期間を延長し、生存期間の延長に寄与しうるか検討したい。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 化学療法 |