セッション情報 一般演題

タイトル 180:

当院における消化管穿孔、特に下部消化管穿孔症例の検討

演者 小松 英明(健康保険諫早総合病院 外科)
共同演者 長谷場 仁俊(健康保険諫早総合病院 外科), 生田 安司(健康保険諫早総合病院 外科), 柴崎 信一(健康保険諫早総合病院 外科), 山口 広之(健康保険諫早総合病院 外科), 君野 孝二(健康保険諫早総合病院 外科), 飛永 晃二(健康保険諫早総合病院 外科)
抄録 当院において2002年1月から2007年3月の間に経験した消化管穿孔症例は61例でありそのうち下部消化管穿孔は16例であった。この16例の下部消化管穿孔症例につき検討した。内訳は男性5例、女性11例。年齢は47-87歳、平均69.0歳であった。穿孔部位は盲腸3例、S状結腸10例、直腸Rs部3例であった。原因は憩室9例、魚骨1例、癌性2例、医原性3例、不明1例であった。術式は人工肛門造設(+腸管切除)11例、単純縫合閉鎖3例、腸管切除+吻合1例、大網充填1例であった。手術死亡は1例(6%)であり慢性腎不全患者で術前より透析中の患者であった。集学的治療を行ったが敗血症性ショック、DIC、多臓器不全となり26病日死亡した。生存例の術前平均白血球数は10633/mm2、死亡例は8900/mm2であり死亡例で低値である傾向にあった。腹痛出現から手術までの時間は生存例33時間、死亡例96時間であり死亡例で長い傾向にあった。〔まとめ〕下部消化管穿孔の予後を左右するものとして術前白血球数、手術までの時間が挙げられる。特に慢性腎不全症例は免疫能の低下等によりDIC、多臓器不全となり集学的治療を行っても予後不良であった。
索引用語 下部消化管穿孔, 消化管穿孔