セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 76:難治性F0食道静脈瘤出血に対してTAEが奏効した一例 |
演者 | 平峯 靖也(鹿児島厚生連病院 肝臓内科) |
共同演者 | 樋脇 卓也(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 庄 幸彦(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 今村 也寸志(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 馬場 芳郎(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 田原 賢治(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 窪薗 修(鹿児島厚生連病院 肝臓内科), 濱之上 雅博(鹿児島厚生連病院 外科), 前之原 茂穂(鹿児島厚生連病院 外科), 坪内 博仁(鹿児島大学消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 肝硬変症の合併症には食道・胃静脈瘤があり,現在これらに対し様々な治療法が開発されているのは周知のとうりである.また,静脈瘤の形態・肝機能・肝癌の有無・全身状態・緊急例/待期例などによりEVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)やEIS(内視鏡的硬化療法),外科的治療,IVR療法などが選択される.しかしその効果の持続性が低い症例もあり,治療を繰り返すごとに粘膜下層の太い血管が消失し,粘膜内残存細血管の拡張・増生といった形で悪化してくる.そして,F0,RC(+)の形態で再発し,しだいに治療そのものが困難になってくる.今回我々は,度重なる治療の結果F0,RC(+)の食道静脈瘤が形成され出血,TAEが奏効した一例を経験したので報告する.H12年より食道静脈瘤に対して前医及び当院にて治療を繰り返してきた.H18年5月29日吐血にて緊急入院.出血に対して,内視鏡的にEVL・AS(Aethoxysklerol)・APC・クリップ法等施行したが十分な止血効果得られなかった.外科的治療も検討したが危険性が大きく断念せざるを得ない結果であった.入院後一週間経過するも出血は持続.そこで6月5日IVR(Angio)による治療を検討した.(Angio直前にGIF施行したが,junction直上からのoozingは続いていた.)LGAを造影すると胃噴門部~すだれ様血管が抽出された.この部位をfeedingする血管に超選択的にカテーテルを挿入し,ゼルフォームにてTAE施行した.TAE直後のGIFにて出血はなく一時止血に成功.また大きな合併症もなく現在も出血なく落ち着いている. |
索引用語 | 食道静脈瘤, TAE |