セッション情報 一般演題

タイトル 21:

最大径7 mmの大腸粘膜下層癌の1例

演者 平野 達雄(センタービルクリニック(飯塚市))
共同演者
抄録 症例:50代男性。無症状、検診で便潜血反応陽性を指摘され来院。大腸内視鏡検査でS状結腸にやや緊満感のある最大径7 mmのIs(+IIc)型病変を認めた。ひだ集中はなかった。通常内視鏡では一見陥凹型由来のde novo癌を疑ったが、インディゴカルミン散布では隆起部分はsm癌で周辺には腺腫を伴っていることが疑われた。クレシールバイオレット染色拡大内視鏡では中央隆起の一部に染色不良部がみられたが隆起部分は概ねVI型ピットを示し、辺縁部にはIV型ピットがみられた。超音波内視鏡でsm1癌と診断し内視鏡的粘膜切除(EMR)を行った。病理診断は腺腫成分を伴うsm癌であった。 陥凹型由来のde novo癌は腺腫を伴わず10 mmでもsm浸潤率が高い。一方、本例のように、隆起型で腺腫を伴い最大径10 mm 以下のsm癌はまれと思われるため報告する。
索引用語 大腸早期癌, 腺腫合併