セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
250:喘息の治療後に急性増悪を起こしたB型慢性肝炎の1例
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演者 |
仲吉 朝邦(ハートライフ病院 消化器内科) |
共同演者 |
比嘉 良夫(ハートライフ病院 消化器内科), 折田 均(ハートライフ病院 消化器内科), 佐久川 廣(ハートライフ病院 消化器内科) |
抄録 |
症例は50才、男性。2005/6から気管支喘息のため近医に不定期に通院し、吸入ステロイド剤にてコントロールされていたが、2006/10/31、喘息発作に対し、ヒドロコルチゾン100mg、11/4~8に200mg投与された。12/16に全身倦怠感、皮膚掻痒感、褐色尿等が出現したため同医受診し、肝機能障害を指摘され精査加療目的に当科紹介入院となった。アルコール歴:泡盛3合/日(26才~)、常用薬:なし、輸血歴:なしなお、本症例は2004/9に肝機能障害を指摘され、精査にて、アルコール性肝障害およびHBVキャリアと診断され、食事指導と6ヶ月毎の経過観察とされていたが、2004/12以降受診歴なかった。T.Bil 10.2 mg/dl、AST 1707 IU/L、ALT 1163 IU/L、ALP 357 IU/L、LDH 458 IU/L, γGTP 530 IU/Lと肝胆道系酵素の上昇を認め、HBsAg +、HBeAg -、HBeAb +、HBV-DNA 7.1 LC/mlであった。肝組織像では、F4/A2であった。以上より、B型肝硬変と診断し、12/18より、Entecavirを開始したところ、肝機能の改善とウイルス量の減少を認めた。HBVキャリアに対するステロイド剤や化学療法剤でのB型慢性肝炎急性増悪は一般によく知られているが、喘息発作等に対する比較的少量のステロイド剤投与による急性増悪はあまり一般的ではないと思われ今回報告する。 |
索引用語 |
B型慢性肝炎, ステロイド |