セッション情報 一般演題

タイトル 225:

中分化型肝細胞癌(HCC)とSarcomatoid HCCの重複癌の1例

演者 和田 幸之(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
共同演者 高見 裕子(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 武元 良祐(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 宮原 稔彦(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 福泉 公仁隆(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 中牟田 誠(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 安森 弘太郎(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 桃崎 征也(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 上杉 憲子(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 才津 秀樹(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 村中 光(国立病院機構九州医療センター 臨床研究部)
抄録 【症例】77才、男性。【既往歴】脳梗塞、狭心症、高血圧。【現病歴】20年前脳梗塞発症時、非A非B型肝炎を指摘され、以後定期的に経過観察されていた。平成18年9月CTにてそれまで造影効果が認められず高分化型HCCと考えられていた腫瘤が増大していたため、平成18年10月当センターを紹介された。【入院時検査成績】alb. 3.9g/dl、T.B 1.3mg/dl、PT 75%、ICG15分値 56.5%、血小板 7万、ヒアルロン酸361、AFP 19.6ng/ml、L3分画 4.9%、PIVKA-II 141mAU/ml、HBs-Ag(-)、HCV(+)。【各種画像診断】CTでは、S7 40mm、S6 35mm、S3 10mmの3病変は早期及び晩期相においてまったく造影効果を認めず、S7IVC近傍 20mmは早期相で淡く造影、晩期相でwash outされ、S6 20mmは早期相で造影され、晩期相でwash outされた。MRIでは、CTにおいて造影効果を認めなかった3個は軽度ながら辺縁のリング状造影効果を認めた。超音波検査では外来受診日および術中において、これらは八頭状の低エコー像を呈した。 以上より肝細胞癌と転移性肝癌あるいは胆管細胞癌の診断で、マイクロ波凝固壊死療法(MCN)+エタノール注入療法(EIT)を行った。病理組織所見は各種画像診断で早期濃染され晩期相でwash outされた2個は中分化型肝細胞癌(HCC)で、造影効果を持たずエコーで八頭状を呈した3個はSarcomatoid HCCであった。
索引用語 HCC, Sarcomatoid HCC