セッション情報 一般演題

タイトル 186:

Non functioning endocrine carcinoma の1例

演者 坂田 晋也(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター)
共同演者 高見 裕子(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 武元 良祐(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 宮原 稔彦(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 福泉 公仁隆(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 中牟田 誠(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 安森 弘太郎(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 桃崎 征也(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 上杉 憲子(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 才津 秀樹(国立病院機構九州医療センター 肝臓病センター), 村中 光(国立病院機構九州医療センター 臨床研究部)
抄録 肝転移をきたしたnon functioning endocrine tumorの一例を経験したので、若干の文献的考察を加え発表する。【症例】59才、女性。【現病歴】平成11年10月近医にて膵体部に石灰化を伴った膵腫瘤を指摘され、以後年に1回定期的に経過観察されていた。平成17年11月のCTにて石灰化膵腫瘤の頭側に早期相でenhanceされる45mmの腫瘤を認めるようになり、endocrine tumorを疑われ、当院を紹介された。 【入院時検査成績】CEA 1.6、CA19-9 17、DUPAN-2 31、SPAN-1 12、NCCST439 1.2、エラスターゼ-1 120、インスリン 10.0、血中CPR 1.89、グルカゴン 310とグルカゴンのみ上昇を認めた。【各種画像診断】MRIでは早期相で辺縁部、後期相で内部が不均一に、また漸増性にenhanceされた。MRCPでは膵管に異常所見は認められなかった。腹部血管造影では膵体部上方にhypervascular massを認め、CHA及びPHAは円弧状に圧排されるも、PV、SV、SMVには異常所見は認めなかった。以上の所見より、endocrine tumorまたはpseudopapillary tumorとの診断で平成17年12月膵体尾部切除を施行した。病理組織診断はchromogranin-A、CD56、glucagonが陽性のendocrine tumor, well differenciated typeであった。【原発巣術後経過】その後の外来経過観察中、平成18年10月の腹部エコー・MRI上、数個の肝転移を疑う所見を得た。同年12月これらの腫瘤が増大傾向にあり、肝転移の確診のもと平成19年1月、最大径19mm、計8個の肝転移に対してマイクロ波凝固壊死療法を施行した。肝転移術前のグルカゴンは170と軽度上昇あり、病理組織診断はmetastatic endocrine tumor of the pancreasであった。
索引用語 Non functioning endocrine carcinoma, 肝転移