セッション情報 一般演題

タイトル 77:

短期間に食道静脈瘤及び十二指腸静脈瘤から出血した一例

演者 都田 憲司(久留米)
共同演者 熊本 正史(久留米), 江森 啓悟(久留米), 森田 幸彦(久留米), 於保 和彦(久留米), 鶴田 修(久留米), 佐田 通夫(久留米)
抄録 68歳, 女性. 以前より肝硬変症にて近医通院中であった. 2007年2/11自宅にてコーヒー残渣様の嘔吐, 翌日に気分不良を認め救急車にて近医搬入. 血圧 112/68mmHgとショックは認めないものの, Hb.4.2と著明な貧血を認め上部消化管内視鏡検査(EGD)施行. 食道静脈瘤(Lm, F1, Cb, RC1)からの出血を認め内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)施行. 出血点と思われる6時方向を中心に計3ヶ所ligation. 治療後出血による肝予備能の低下を認めたが, その後の肝庇護療法にて改善傾向であった. 2/18下血・ショックを認めたため, 再度EGD施行. 食道静脈瘤からの出血は認めなかったが, 十二指腸静脈瘤(F2, RC0)上にred plugを認め出血源と判断, 同部位にEVL施行後, 追加加療目的にて当院救急救命センター転院となった. 搬入時は、前医にて濃厚赤血球の輸血・昇圧剤投与にてvital signは安定していた. EGDにて十二指腸静脈瘤上に前医で行われたEVL後のO-ringを認めたが出血なくformも縮小していた. しかし観察中に食道静脈瘤の0時方向から再出血を認めEVLにて止血したものの, 肝不全となり2/21 永眠された. 短期間に食道静脈瘤及び十二指腸静脈瘤から出血した症例を経験したため報告した.
索引用語 十二指腸静脈瘤, 出血