セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-その他 |
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タイトル | 消P-725:肝嚢胞に対し経皮的ミノサイクリン塩酸塩注入療法を施行した8例の検討 |
演者 | 梅本 久美子(国立国際医療研究センター・消化器科) |
共同演者 | 藤谷 啓一(国立国際医療研究センター・消化器科), 櫻井 俊之(国立国際医療研究センター・消化器科), 川添 彬人(国立国際医療研究センター・消化器科), 平野 千明(国立国際医療研究センター・消化器科), 向井 俊太郎(国立国際医療研究センター・消化器科), 里見 真希(国立国際医療研究センター・消化器科), 近藤 崇(国立国際医療研究センター・消化器科), 河野 真(国立国際医療研究センター・消化器科), 岸田 圭弘(国立国際医療研究センター・消化器科), 渡辺 一弘(国立国際医療研究センター・消化器科), 新倉 量太(国立国際医療研究センター・消化器科), 忌部 航(国立国際医療研究センター・消化器科), 横田 悦子(国立国際医療研究センター・消化器科), 朝山 直樹(国立国際医療研究センター・消化器科), 小島 康志(国立国際医療研究センター・消化器科), 柳瀬 幹雄(国立国際医療研究センター・消化器科) |
抄録 | 【目的】良性肝嚢胞は大部分が無症状であり治療対象とならないが、発熱・腹痛などの症状や著明な増大傾向を示す場合は治療対象となる。肝嚢胞に対する経皮的ミノサイクリン(以下、MINO)注入療法施行例の治療効果を明らかにする。 【方法】当院にて2003年1月から2010年12月に、経皮的MINO注入療法を施行した肝嚢胞8例を対象とし、レトロスペクティブに症状、嚢胞の大きさ・性状、MINOの使用方法、嚢胞の縮小率、有害事象、再発の有無を検討した。縮小率はCT、超音波にて肝嚢胞の最大径を診断時と比較し、3か月以内の経過で検討した。再発は治療後経過中に嚢胞による圧迫症状、著明な増大傾向、肝機能障害、肝嚢胞内出血または感染が生じていた場合とした。 【成績】8症例に本治療が施行され、年齢中央値75歳(60-91歳)、観察期間中央値275日(10-1952日)であった。症状は全例で認め腹痛:8例、発熱:4例、黄疸:1例にそれぞれ認めた。肝嚢胞の最大径中央値146mm(85-190mm)であり、MINOは、1回に200~500mg使用し、注入回数は8例中1回投与:4例、2回投与:1例、3回投与:3例であった。細胞診は全例でclass1または2であり、嚢胞液培養は3例で陽性(K. pneumoniae2例、 E. cloacae1例)であった。全症例の縮小率中央値は45.5%(21-100%)であり、3か月以内での経過で縮小率を検討した。有害事象は3例(37.5%)に認め、発熱2例、腹痛1例、嘔気1例であった。再発例は2例(25%)で、うち1例は嚢胞の増大と炎症反応高値を認め、1例は嚢胞の増大と腹痛を認めた。 【結論】経皮的MINO注入療法は有症状の肝嚢胞の治療として有効性と安全性が示唆された。 |
索引用語 | 肝嚢胞, ミノサイクリン |